サントリーによる令和モーメントの取り組み。2019年5月1日の改元のタイミングにツイッターの最大リーチメニューであるFirstViewを活用し、圧倒的な露出と動画視聴により、ツイッターをジャックした
サントリーによる令和モーメントの取り組み。2019年5月1日の改元のタイミングにツイッターの最大リーチメニューであるFirstViewを活用し、圧倒的な露出と動画視聴により、ツイッターをジャックした

足立:普通、ツイッターの動画は3秒から6秒ですよね。それなのに、最後まで見る人が多かったというのは驚きです。いつぐらいから味澤さんのところに相談があったんですか。

味澤:半年くらい前です。元号が変わるなんて一生に一度というようなモーメントですし、ポジティブな状況で改元するというのも、明治以降で初めてです。そういう「お祝いをする」というモーメントとプレミアムモルツの相性のよさに担当者が気づいたわけです。それで一緒に企画しました。

足立:前からわかっている大きなモーメントというのがあれば、それに対してはちゃんと前々から準備しておきましょう、ということですね。

味澤:デイリーのモーメントもあるでしょう。夕方になると、のどが渇いたと感じるとか、日が変わる、たとえばハッピーバースデーとか。企業側が作るモーメントもあると思います。ただ、改元のような大きなモーメントはやはりインパクトが大きいわけです。

味澤将宏(あじさわ・まさひろ)
元Twitter Japan(株)上級執行役員 広告事業本部長兼 日本・東アジア事業開発本部長。2012年4月、Twitter Japanにセールスディレクターとして入社。広告ビジネスを統括。2015年4月より日本・東アジア地域事業開発担当本部長。2016年11月より広告事業担当本部長と日本・東アジア地域事業開発担当本部長を兼任。Twitter Japanに入社以前は、マイクロソフトのPC及びモバイルディスプレイ広告ビジネスを統括。

足立光氏(あだち·ひかる)
(株)ナイアンティック シニアディレクター プロダクトマーケティング(APAC)。P&Gジャパン(株)、シュワルツコフ ヘンケル(株)社長·会長、(株)ワールド執行役員などを経て、2015年から日本マクドナルド(株)にて上級執行役員·マーケティング本部長としてV字回復をけん引。18年9月より現職。(株)I-neの社外取締役、(株)ローランド·ベルガーやスマートニュース(株)のアドバイザーも兼任。著書に「圧倒的な成果を生み出す『劇薬』の仕事術」「『300億円』赤字だったマックを六本木のバーの店長がV字回復させた秘密」。訳書に「P&Gウェイ」「マーケティング·ゲーム」など。オンラインサロン「無双塾」主催。