ロッテ外野のプロテクト予想(青がプロテクト入り)
ロッテ外野のプロテクト予想(青がプロテクト入り)

【外野手プロテクト予想=4人】
岡大海、荻野貴司、藤原恭大、山口航輝

 投手と並んで予想が難しいのが外野だ。確定しているのは、今季打率.315で一番打者として活躍した荻野貴司(34)と昨年ドラフト1位の藤原恭大(19)の二人。3番手は、藤原と同期でドラフト4位の山口航輝(19)を選んだ。今季は2軍で114試合に出場して6本塁打を放った。貴重な右の大砲として期待されている。

 岡大海(28)は今季は95試合に出場して打率.227だったが、代走要因や守備固めの仕事もこなせる。盗塁の成功率も高い(今季は成功13、失敗1)。荻野と並んで「走れる外野手」で、リスト入りするのではないか。

 実績を考えれば、15年にベストナインに輝いた清田育宏(33)と、12年と16年に首位打者を獲得した角中勝也(32)もプロテクトしたいところだ。ただ、ロッテの外野陣は外国人のマーティン(31)も30代で、若手の育成が課題。そのため清田と角中は、今後は外野手としての出場機会が減る可能性があり、来季に向けてファーストの練習を始めるという。若手をプロテクトするために、清田と角中の二人がプロテクト漏れすることもあるだろう。

 特に、福田が加入したことによる角中への影響は大きい。角中は17年以降は打率が.270に届かず、今季は.258。四球が多く出塁率は高いが、左投手に弱い。今季の対左投手の打率は.200で、本塁打もゼロだった。実は福田も左投手に弱く、今季の対左投手の打率は.135。外野手の左打ちという点で角中と福田が似ていることも、プロテクト漏れの可能性を高めている。

 こう見ると、ロッテには有望な若手選手が多く、ベテランをリストから外さざるをえないのが実情だ。となると、涌井、角中、清田の3人をリストから外して若手を守るという思い切った戦術も考えられる。

 ベテランを守るのか、世代交代を進めるために有望な若手の流出を防ぐか。どちらの方針を選択するかでリストの顔ぶれは大きく変わる。いずれにしろ楽天が人的補償を選択した時は、衝撃が走ることは間違いないだろう。(AERA dot.取材班)