ニコン新マウントによる35ミリ判フルサイズミラーレス機であるZ 6/Z 7の発表から約1年。エントリーAPS-C機の登場だ。価格はボディー単体で税込実売12万円。新しいAPS-C用標準ズームレンズとのキットが14万円、ダブルズームレンズのキットが17万円。発売は11月中旬の予定(撮影/河田一規)
ニコン新マウントによる35ミリ判フルサイズミラーレス機であるZ 6/Z 7の発表から約1年。エントリーAPS-C機の登場だ。価格はボディー単体で税込実売12万円。新しいAPS-C用標準ズームレンズとのキットが14万円、ダブルズームレンズのキットが17万円。発売は11月中旬の予定(撮影/河田一規)

 ニコンからAPS-Cサイズの撮像素子を搭載したミラーレス機としてZ 50が発表された。昨年8月に発表されたフルサイズミラーレス機、Z 6/Z 7と同じZマウントを採用。撮像素子は有効2088万画素CMOSセンサーのローパスフィルターレス仕様だ。同社APS-C一眼レフであるD500やD7500に搭載されているものと基本的な部分は同じだが、新たに像面位相差AF用の画素が組み込まれている。組み合わされる画像処理エンジンはZ 6やZ 7と同じ最新のEXPEED 6だ。そのため、EXPEED 5を採用するD500やD7500よりも高感度性能は向上しているという。

【Z 6、D 3500とのサイズ比較。写真はこちら】

 最高連写速度は約11コマ/秒で、D500の約10コマ/秒を上回る。ただし、Z 50はRAW記録時には約9コマにスピードダウンする。連続撮影可能枚数はJPEG Lで71コマ、14ビットロスレス圧縮RAWで30コマだ。

【自撮り可能なチルト式モニター】背面の液晶モニターは3.2型の約104万ドットTFT。上下可動のチルト式で、ローアングル撮影はもちろん、正面方向に約180度回転するので自撮りにも対応する。タッチ操作が可能(撮影/河田一規)
【自撮り可能なチルト式モニター】背面の液晶モニターは3.2型の約104万ドットTFT。上下可動のチルト式で、ローアングル撮影はもちろん、正面方向に約180度回転するので自撮りにも対応する。タッチ操作が可能(撮影/河田一規)

 なおD7500はJPEG Lでも100コマでRAWは50コマ、D500はRAWでも200コマまでいけることを考えると、連写速度の違いはあるもののZ 50の連写能力はD7500に近い。

 AFは像面位相差とコントラストの併用で、瞳検出も可能。マイナス4EVまでのローライトAFにも対応する。

【上と前は一体型のマグネシウム合金製】ボディーのフロントおよびトップカバーはマグネシウム合金製。リアカバーのみ樹脂製となる。防塵・防滴は特にうたわれていないが、D5600相当の防塵・防滴能力はあるそうだ(撮影/河田一規)
【上と前は一体型のマグネシウム合金製】ボディーのフロントおよびトップカバーはマグネシウム合金製。リアカバーのみ樹脂製となる。防塵・防滴は特にうたわれていないが、D5600相当の防塵・防滴能力はあるそうだ(撮影/河田一規)

 フルサイズのZ 6/Z 7は同社初のボディー内手ブレ補正を搭載していることがトピックだったが、Z 50ではボディーの小型化、特に薄型化を優先して手ブレ補正は非搭載。ただし、同時に発売される2本のAPS-C用のDXレンズはともに手ブレ補正機構付きだ。EVFは約236万ドットOLEDだ。記録メディアはXQDカードではなく、にSDメモリーカードを採用。UHS-IIではなく、このクラスらしくUHS-Iまでの対応。また、USB端子もType-CではなくmicroBであるなど、すべて最新規格というわけではない。

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ボディーサイズは?