35ミリ判フルサイズミラーレスLUMIXの動画特化モデルの登場だ。税別で約50万円(撮影/武石修)
35ミリ判フルサイズミラーレスLUMIXの動画特化モデルの登場だ。税別で約50万円(撮影/武石修)

 35ミリ判フルサイズミラーレスカメラのルミックスSシリーズにLUMIX S1Hが加わる。3月に発売されたS1をベースに動画撮影機能を強化したプロ向けのモデルとなっている。

【2秒のスローシャッターを手持ち撮影。作例はこちら】

 形こそスチルカメラだが、パナソニックの映画用カメラVARICAMに近い絵づくりなど、デジタルシネマカメラと呼ぶにふさわしい。外観はSシリーズの流れをくむもので、一見するとS1/S1Rによく似ている。S1Hでは冷却ファンが搭載され厚くなり、また高さも幅も増え、大変堂々とした体躯となっている。

 操作部の改良もポイント。まず、S1/S1Rでは上面表示パネルの右側にあった電源スイッチだが、S1Hではシャッターボタンと同軸の回転スイッチとなった。また動画向けカメラらしく、上面と前面に赤色の録画ボタンが配置された。

【パネルの大型化とボタンの変更】上面の表示パネルがS1に比べて大型化。黒地に白の反転表示にも対応。電源スイッチもシャッターボタンと同軸に移動している(撮影/武石修)
【パネルの大型化とボタンの変更】上面の表示パネルがS1に比べて大型化。黒地に白の反転表示にも対応。電源スイッチもシャッターボタンと同軸に移動している(撮影/武石修)

 センサーは新開発。画素数はS1と同じ有効2420万画素だが、S1/S1Rがローパスフィルターレスだったのに対して、S1Hはローパスフィルターを備えている。ローパスフィルターレスは解像力に優れる一方、モアレが発生する問題がある。S1Hでは、動画において後修整が難しいモアレの抑制を優先したということだ。なお、静止画の絵づくりはS1とほぼ同じという。静止画/動画とも最高感度はISO5万1200(拡張では20万4800)で、S1と同等だ。

次のページ
もはやプロの機といえる動画記録性能