ついにAPS-Cで有効約3250万画素だ。同じセンサーを搭載した一眼レフのEOS 90Dとミラーレス機のEOS M6 MarkIIが同時に発表された。画素数だけでなく、上位機に迫る性能だ。
ついにAPS-Cで有効約3250万画素だ。同じセンサーを搭載した一眼レフのEOS 90Dとミラーレス機のEOS M6 MarkIIが同時に発表された。
画素数だけでなく、上位機に迫る性能だ。

<EOS 90D>事実上の最上位APS-C一眼レフ

 フルサイズのEOS RとAPS-CのEOS Mシリーズと、ここのところミラーレス機ばかりが注目されているキヤノンEOSだが、一眼レフも忘れては困りますとばかりにEOS 80Dの後継機となるEOS 90Dが登場した。力の入ったモデルチェンジで、機能面では動体撮影に強いEOS 7D MarkIIの後継機としての役割も担えそうだ。ただし、残念ながら本機は防塵・防滴ではない。ちなみにキヤノンは「APS-C一眼レフの完成形」と位置づけて開発したようだ。

ボディー単体で税別実売15万円、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMとのレンズキットが税別実売18万7500円
ボディー単体で税別実売15万円、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMとのレンズキットが税別実売18万7500円

 デザイン的にはEOS 80Dとさほど変化はないものの、作り込みもよく、仕上げもいい。本体重量は約701グラム。グリップも深く安定してホールディングできる。

 連写速度は光学ファインダー使用時で最高約10コマ/秒。ライブビュー時なら最高約11コマ/秒。シャッター速度は、メカシャッターで最高8000分の1秒(光学ファインダー使用時)、電子シャッターは最高1万6000分の1秒だ。一眼レフの特性である被写体を直接観察し高速で動く被写体を確実にとらえたい人向けとして、練られたカメラに仕上がっている。

 AF測距点はオールクロスで45点と十分な測距点数だし、最大27点は開放値f8に対応する。テレコンをつけた長焦点レンズにも強い仕様だ。さらに新しいAEセンサーと画像処理エンジンDIGIC 8により、光学ファインダー撮影時でもEOS iTR AF(顔認識)を実現している。特に顔認識といった表示はされないが、被写体を追従するAF時に優先的にピントを合わせる。

 ライブビュー撮影時に、デュアルピクセルCMOS AFで測距点の自由度をあげると同時に、サーボAFで瞳AFに対応するなど、電車や飛行機だけではなく、動きのある人物撮影に対応しているところも大きな特徴になろう。興味深いのは「流し撮りアシスト機能」。対応レンズと組み合わせたときに被写体の速度とカメラを振る速度を自動で計算し補正することで被写体ブレを抑制する。

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80Dのよさを受け継ぎつつ AFの操作性も大幅向上