ダサインを主催した生徒会長のアチャルヤ・スンダルさん、レグミ・ウパチャヤ・アシシュさん、ディタル・スサンタさん、タマン・サンティさん(左から)
ダサインを主催した生徒会長のアチャルヤ・スンダルさん、レグミ・ウパチャヤ・アシシュさん、ディタル・スサンタさん、タマン・サンティさん(左から)

 そんなことを彼らは日本語で話すのだ。生徒会だけでなく、生徒の誰もがやけに元気で、日本人よりもだいぶ前向きのようにも思える。単に若さだけではない、生き物としての活力を感じる。

 そんなエネルギーを日本の社会も必要としているのか、同校の就職内定率は90%だ。500人近い留学生のほとんどが、日本で就職先を見つけて飛び立っていく。そんな評判を聞いて、どんどん外国人留学生が増えていく。

「ホテルや飲酒などのサービス業が多いですが、ほかにもさまざまな職種で引き合いがあります」(後藤さん)

 少子高齢化で日本の労働力は減り続け、いつしか自信も失ってしまったようにも見える。そこを穴埋めしているのは、外国人だ。

「外国人の生徒は生きていくための強さ、たくましさに満ちています。日本人も見習いたい」と同校の教諭も話す。

 異国で学び、お祭りを主催して、どんどん人を集めていこう、楽しいことをやっていこうとするパワー。それはたぶん、いまの日本にもっとも足りないものなのだろうと思う。(文/室橋裕和)