2019年5月10日と11日の2日間にわたり、ユタ州プロモントリー・サミットで150年前の大陸横断鉄道開通式典の模様が再現された。右はユニオン・パシフィック鉄道の119 号機関車、左はセントラル・パシフィック鉄道60号ジュピター。両機関車とも軸配置4-4-0のアメリカンで同一タイプながら煙突の形が異なっている。星条旗の星もまだ20と少ない■オリンパスOM-D E-M1 MarkII・12~100ミリF4・絞りf5.6・ISO64・AE・-0.7補正・JPEGスーパーファイン
2019年5月10日と11日の2日間にわたり、ユタ州プロモントリー・サミットで150年前の大陸横断鉄道開通式典の模様が再現された。右はユニオン・パシフィック鉄道の119 号機関車、左はセントラル・パシフィック鉄道60号ジュピター。両機関車とも軸配置4-4-0のアメリカンで同一タイプながら煙突の形が異なっている。星条旗の星もまだ20と少ない■オリンパスOM-D E-M1 MarkII・12~100ミリF4・絞りf5.6・ISO64・AE・-0.7補正・JPEGスーパーファイン

 そんなエピソードを思い浮かべつつ、私はプロモントリー・サミットへと向かった。サミットというから急な峠を想像していたが、そこは起伏はあるものの360度見渡す限りの大平原で、まさに西部劇の世界だった。セレモニーは東から走ってきたUPの蒸気機関車119号と、西から現れたCPの「60号ジュピター」が対面し、ゴールデン・スパイクを打ち込み、その模様をワシントンに打電、最後に祝杯をあげるというもの。

 出演者も観客も開拓時代の衣装に身を包んで楽しんでいることが、いかにもアメリカらしく印象的だったが、この日の主役は2台の蒸気機関車、その名も軸配置4-4-0の「アメリカン」。プロモントリーの青空によく映えていた。

写真・文=櫻井 寛

アサヒカメラ2019年8月号より抜粋