平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。芸能スポーツ部門(筆者調べ) ※続きはこちら!
平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。芸能スポーツ部門(筆者調べ) ※続きはこちら!

■「そんなの関係ねぇ」「だっちゅーの」は意外にも…

 続いて「芸スポ部門」。流行語大賞=一発屋というジンクスが言われるこの部門だが、「お腹がグ~!」とか、「最初はグ~!」とか、流行語でない同じ文字列も拾ってしまうというこの調査の欠点の影響をモロ受けて5位に食い込んだ「グ~!」(2008年大賞・エドはるみ)は別にして、芸人発の新語流行語のヒット数はやっぱりそれほど多くなかった。

 芸スポ部門の入賞語125語のうち、「グ~!」以降で7桁のヒットがあったのは、同部門13位の「PPAP」(2016年・ピコ太郎)と30位の「35億」(2017年・ブルゾンちえみ)、31位の「なんでだろ~」(2003年大賞・テツandトモ)の3語のみにとどまった。

 51位の「そんなの関係ねぇ」(2007年・小島よしお)とか、62位の「だっちゅーの」(1998年大賞・パイレーツ)とか、117位の「…って言うじゃない…○○斬り!…残念!!」(2004年・波田陽区)など、日本中の老若男女が取り憑かれたように使っていたあの言葉、この言葉も、23位の「倍返し」(2013年大賞・TBS「半沢直樹」チームほか)みたいなテレビドラマのセリフに、すっかり水をあけられている。

 まあ、生涯で2度ノミネートされた芸人は見当たらず、また死語も多い芸人発の新語・流行語だが、そうはいってもトップテンにノミネートされれば、紅白に1度だけ出場した歌手程度のハクは付くみたいで。その後は細々だとしても芸能界で活動している芸人がほとんどだ。例えば、「だっちゅーの」のパイレーツは、浅田好未さんがママブロガーとして人気に。もう1人の西本はるかさんがセクシー女優などとして活躍しているらしい。

 一発語が多い芸能部門に比べると、息の長い言葉が多いのが、スポーツ部門。新語流行語大賞といえば、自分などは流行語大賞を受賞して初めて聞いた「トリプルスリー」(2015年大賞・柳田悠岐ほか)など、スポーツ界の言葉をやたらひいきしている印象があったけど、こうして見るとひいきでも何でもなかったみたい。

 この部門で1位になった「サポーター」(1993年・設楽りさ子)や「リベンジ」(1999年大賞・松坂大輔)など、そもそも新語流行語だったことさえ忘れるくらい定着した言葉も。ひいきじゃなくて、お目が高かったっていうことで。ごめん。(文/福光 恵)