「夜の風景や地下鉄駅構内で逆光状態の際、白飛びさせない方法を教えてください」の質問者が撮影した写真
「夜の風景や地下鉄駅構内で逆光状態の際、白飛びさせない方法を教えてください」の質問者が撮影した写真

■Q 夜の風景や地下鉄駅構内で逆光状態の際、白飛びさせない方法を教えてください。(新小岩操車場さん)

櫻井:これは単なる露出がアンダー。適正露出で撮ってください。

助川:質問の条件では明暗差が大きすぎて、画像合成しない限りヘッドライトを白飛びさせず車体の露出を出すことは不可能。ヘッドライトの影響でなるべくゴーストやフレアを出さないよう、いいレンズを買うことに考え方を変えた方がいいです。ありがちなのがいいボディーは買うんだけど、レンズが良くないパターンです。

■Q 線路脇で撮るときに置きピン、AF追従モードのどちらがいいのでしょうか?(東京都・あずさ55号さん)

櫻井:置きピンは一発勝負。追従モードはうまくいけば何枚でも撮れます。二つに一つ、一枚でいいから傑作が欲しいのか、何枚も欲しいのか。その辺で判断は変わります。

助川:自分の場合はレンズによります。標準なら置きピン、望遠なら追従モード。望遠レンズだと長く捉えていられるので連写が効いてくるんです。

――よく使うレンズは?

櫻井:オリンパスM.ZUIKO DIGITAL ED 12−100mm F4.0 IS PROです。単焦点でいちばん好きなのは35mm判換算で28mm。以前、イタリアで予備ボディー以外全部盗まれたとき、28mmの単焦点レンズで1週間乗り切りましたから。僕にとっては標準レンズ(笑)。

助川:編成写真は標準~望遠、風景なら広角。もっとも使うとなるとニコンAF-S:NIKKOR 14−24mm f/2.8G ED、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRですかね。焦点距離24~70mmの標準ズームはあまり出番がないかもしれません。編成だと70~200mmも多いですね。パースが自然に見えてきれいに撮れるんです。長編成の後部まで大きく見える望遠の圧縮効果がいい。新幹線は広角から標準、斜め45度から狙います。

櫻井:I Love 28mm(笑)。

助川:「28mm縛り」はすごいですね。

櫻井:今はズームの時代だから28mm相当前後のレンズを使っていますが、24mmだと車体が歪んで見える気がするんです。本当は35mmあたりがいいのかもしれませんが、僕は35mmが苦手なんです。最初に買ったニコンFのレンズが28mm、50mm、135mmだったんです。いろんなプロの写真家に単焦点一本で好きなものを撮るという企画があれば面白いと思いますよ。

助川:そういえば「800mm一本で撮ってきてください」と依頼されたときはビビりましたね。

櫻井:僕も300mmでと言われたときは本当に大変だった。35mm判換算で600mm相当ですからね。

助川:28mmが標準なのに(笑)。

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