営業はたった4時間で行列 ラーメン大賞2連覇の湯河原「飯田商店」味の秘密

連載「ラーメン名店クロニクル」

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石塚和生さんが通い詰める飯田商店の「醤油らぁ麺」(850円)は一口すすればこれでもかと旨味が押し寄せてくる(筆者撮影)

石塚和生さんが通い詰める飯田商店の「醤油らぁ麺」(850円)は一口すすればこれでもかと旨味が押し寄せてくる(筆者撮影)

 日本に数多あるラーメン店の中でも、屈指の名店というものがある。長く日本人の舌を喜ばせてきた老舗、一大ブームを作った名店の店主といえど影響を受けた店はあるはず――。名店店主が選ぶラーメン店を取材する本連載も4回目になった。今回はラーメンとイタリアンを融合させ、女性を虜にする店主が選ぶ一杯を紹介する。

【写真特集】チーズが生み出す絶妙なバランス! らぁ麺生ハムフロマージュ

 2009年にイタリアン出身の店主・石塚和生さんが開店した「黄金の塩らぁ麺 Due Italian」。イタリアンの技法をラーメンに応用して繰り出すメニューの数々は、今までラーメン店に入りづらかった女性たちを魅了。今やお客の7~8割が女性という驚きの数字を叩き出している。

 人気メニューは「らぁ麺フロマージュ」(980円)。鶏の清湯スープに塩ダレを合わせ、真っ白なチーズをたっぷりかけた一杯は、各地のイベントでも大人気。チーズにどうしても目が行きがちだが、あくまで清湯スープの取り方と油の使い方に重きを置いており、ラーメンとしてしっかり成立している。他のラーメン店主たちも舌を巻く一品だ。

黄金の塩らぁ麺 Due Italianの「らぁ麺生ハムフロマージュ(1180円)は絶品だ(筆者撮影)※らぁ麺フロマージュに生ハム2枚を追加

黄金の塩らぁ麺 Due Italianの「らぁ麺生ハムフロマージュ(1180円)は絶品だ(筆者撮影)※らぁ麺フロマージュに生ハム2枚を追加

 
■女性客に圧倒的に支持されるイタリアンなラーメンの誕生秘話

 高校時代に洋食店でアルバイトを始め、料理の楽しさを知った石塚さん。数々のレストランやカフェを転々とした後、26歳で独立を決意。オープンしたイタリア料理「La Pasta」は別ブランドも含めて6店舗に広がり、年商4億円のオーナーシェフとなった。

 その後、「ガチンコ!」(TBS系)の出演をきっかけに「支那そばや」佐野実さんに出会い、価値観が一変。イタリアンの世界では見てこなかったラーメンの製法、食材に向き合う姿を目の当たりにし、自分もラーメンで勝負したいという思いが沸々と湧き上がる。

「ガチンコ!」のインタビューでは「好きなラーメン屋はありません」「インスタントラーメンしか食べません」と答えていた石塚さんが、突如イタリアンからラーメンの世界に転身したのだ。

 こういう背景もあり、「黄金の塩らぁ麺 Due Italian」は石塚さんが佐野実さんに出会ったところからスタートしている。石塚さんが清湯スープの取り方と油の使い方にこだわる理由も佐野さんの教えがあってこそだ。

 ただ単に“イタリアン風のラーメン”を作るのではなく、ラーメンとしてしっかり完成しているものにイタリアンの技法を加えるという、石塚さんならではのメニュー開発で人気を確立した。

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「ラーメンの味はもう出尽くした」

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