宿泊した客室から海峡をのぞむ
宿泊した客室から海峡をのぞむ

 1719年に木造建築として建てられたが、1834年にアルメニア建築家がモスクを備えた、大理石造りで再建築、1871年に現在の元となる建物が完成した。ホテルとして開業したのは1991年。現在は、日本では「パレスホテル東京」など、約400軒が加盟するラグジュアリーホテルコレクション「THE LEADING HOTELS OF THE WORLD」に名を連ねる。

 ここには沢山のトルコでの「1番」が詰まっている。
 
 たとえば、1泊およそ3万ユーロ(約400万円)という「スルタンスィートルーム」は、ボスポラス海峡ビューの部屋で、458平方メートルの伝説のスィートルームで、「世界で1番高いスィートルーム」10軒の中に入っているという。

 ホテル内の収容人数1000人のボールルーム(宴会用ルーム)は、トルコの若い人びとにとって、「ここで結婚式を挙げるのが夢」と言われるほどの憧れの場所なのだという。
 
 トルコ人デザイナーが2年かけて作った、トルコで1番大きいシャンデリアもある。
 
 宮殿がホテルになり、そこに泊まるという珍しい体験ができた。水タバコや、葉巻をふかすためのカフェ「ル・フュモワール」があったり、ボスポラス橋や乙女の塔まで見渡せる海辺の景色を楽しめるライブ感たっぷりの屋外グリル「ボスポラス・グリル」に、広々プールやサウナ、ハマムが揃う「スパ」など滞在するだけで、歴史を感じ、文化を知り、優雅な気持ちになり、セレブに一歩近づけるような気もする。

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皇太子さまが宿泊した部屋