世界的巨匠による名建築「ライト館」の前を走る路面電車 今では見られない美しき東京

路面電車がみつめた50年前のTOKYO

アサヒカメラ

2018/08/04 07:00

日比谷公園から写した現在の帝国ホテル方面。当時の面影は今も残る(撮影/井上和典・AERAdot.編集部)
日比谷公園から写した現在の帝国ホテル方面。当時の面影は今も残る(撮影/井上和典・AERAdot.編集部)

 1945年3月の東京大空襲では焼夷弾爆撃により総床面積の4割を焼失する被害を受けた。終戦後帝国ホテルはGHQに接収され、修復工事を受けて復旧することになる。

 震災や戦災にも耐えたライトの本館を取り壊して、その跡地に新本館を建築する構想が1964年に発表された。ライトの本館は1967年に閉鎖、翌1968年に取り壊された。

 ライト館の玄関部分は愛知県・犬山市の「博物館明治村」に十数年かけて移築再建され、往時の面影を今に伝えてくれる。先に紹介した「新大橋」とともに「明治村」に東京の文化財が生き続けている。

 建築家「フランク・ロイド・ライト」(1867~1959)はアメリカが生んだ近代建築の三大巨匠の一人で「多作の天才」の異名を持つ。代表作は「帝国ホテルライト館」のほか「カウフマン邸(落水荘)」「グッゲンハイム美術館」などがあり、日本には正面玄関部分を博物館明治村に移築した「帝国ホテルライト館」、「自由学園明日館(重要文化財)」、「旧山邑邸(現・ヨドコウ迎賓館 重要文化財)」、「旧林愛作邸(現・電通八星苑)」の四件が現存する。

■撮影:1963年9月8日

◯諸河 久(もろかわ・ひさし)
1947年生まれ。東京都出身。写真家。日本大学経済学部、東京写真専門学院(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。鉄道雑誌のスタッフを経てフリーカメラマンに。「諸河 久フォト・オフィス」を主宰。公益社団法人「日本写真家協会」会員、「桜門鉄遊会」代表幹事。著書に「都電の消えた街」(大正出版)「モノクロームの東京都電」(イカロス出版)など多数。9月には軽便鉄道に特化した作品展「軽便風土記」をJCIIフォトサロン(東京都千代田区)にて開催予定。

諸河久

諸河久

諸河 久(もろかわ・ひさし)/1947年生まれ。東京都出身。カメラマン。日本大学経済学部、東京写真専門学院(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。鉄道雑誌のスタッフを経てフリーカメラマンに。「諸河 久フォト・オフィス」を主宰。公益社団法人「日本写真家協会」会員、「桜門鉄遊会」代表幹事。著書に「オリエント・エクスプレス」(保育社)、「都電の消えた街」(大正出版)「モノクロームの東京都電」(イカロス出版)など多数

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