――昔から絵を描くのは好きなんですか?

 小学生のときは美術部でした。でも、美術部っていうと暗いみたいなイメージもあるじゃないですか。そんなことなくて、「なんでみんなこんなに芸術的な絵を描くんだろう?」ってくらい素敵な絵があったり。夏休みに宿題が山ほどあるときは毎日片道30分くらいかけて近所のちびっこたち3、4人で大分市美術館に行って、勉強して、絵を見て帰る、みたいなことをしていましたね。絵を描いて褒められたりするのは小さいときから嬉しかったな。

久しぶりにパソコンで描いた絵はペットのタン君 / (C)株式会社TYK Promotion
久しぶりにパソコンで描いた絵はペットのタン君 / (C)株式会社TYK Promotion

――かき氷屋さんとコラボもされていて、色んなところに活動が広がっているように思います。

 ずっと好きで通っていたお店とコラボさせていただくので、夢が叶って嬉しいです。

 告知されて1、2カ月は一人になると悲しかったんですけど、最近は夜に泣いたりもしないし、お仕事が終わって、寝て、明日も頑張ろうって。「本当に病気なのかな?」って思っちゃうときもあります。

――声優業にも挑戦したいんですよね。

 SKE48に入ったのも、声優を目指してでした。「ここに入ったらいけるのかな?」って思ったのがきっかけ。今はナレーションのお仕事だったり、アニメのプロジェクトに自分が恥じないようになっていかなきゃなって思いながら色々とやっています。声を使ったお仕事が憧れだったんです。技術も色々あると思うけれど、「私はきっとできる気がする」っていうのは昔からあって、そこだけ変な自信があるので絶対に叶えたいです。

――昔からの夢とは別で、乳がんについてやご自身の体験を伝える活動もされますか。

 もしお声をかけていただいて、私が発信することで誰かが希望を持てたり前向きな気持ちになっていただけるのなら嬉しいなって思っています。私でしか言えないことだったり、感じられないこともあったりすると思うのでやっていきたいですね。

――今後はお仕事をしながら、一年後に再建手術をして。

 手術が無事に終わって、成長できていたらいいな。「病気の人=元気がない」というイメージが私にはありました。でも、実際に自分がなってみて、そうじゃないなって気づいた。病気にもよるけれど、何でも食べられるし、オシャレもしたいし、お仕事もたくさんやりたい。そういう方はたくさんいると思うんです。そういうことを私が発信していけたらなって思っています。(聞き手/AERA dot.編集部・福井しほ)

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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