――同年代のがん患者は少ないですか。

 病院でも私より上の年代の方が多いなという印象です。だから、「どうして私はこんなところにいるんだろう?」って思ったし、他の方にもそう思われているのかなって。

 若い人のがんって増えているんですけど、病院に行ってみると少なく感じる。病気を公表してから、「実は私も」という女性の方がメールをくださったりしました。これまで直接お話をする機会はなかったけれど、今はプライベートでコミュニケーションを取ったりしています。

――同じ年代の乳がん患者の女性と連絡を取り合っていると伺いました。どんなお話をされているんですか?

 お話していて思うのは、乳がんであることを周りに伝えていない方が多いということ。一人でこつこつ頑張って治療をしている人がけっこういるんです。「胸がない」、「髪が抜けた」って周りの人には言えないけれど、私が公表したことを「代弁してくれたみたいで、ホッとした」って感じてくださった方もいたみたいです。「もし何かあったら言ってください」って連絡をくださったりもしました。

 逆に私も色々と聞いてみたりもします。「治療では何がいりますか?」とか今後乗り越えるためにアドバイスをいただいたり。

「ロングヘアでイメチェン。帽子がないと、少し不安」 / (C)株式会社TYK Promotion
「ロングヘアでイメチェン。帽子がないと、少し不安」 / (C)株式会社TYK Promotion

――先輩じゃないですけど、これからのことを教えてもらえる。

 手術が終わって治療に入るまでの準備だったり、最初は何も分かりませんでした。今、抗がん剤をしていて、髪が抜けるのも言葉では分かる。でも、「どういう風に抜けるんだろう?」、「何を用意して、どこで使えば抜けることに備えられるんだろう?」っていうのが分からなくて。ネットでも調べてみたけれど、詳しくは載っていない。「みんなどうしてるんだろう?」って疑問があったけれど、今やり取りしている方は経験していたり、乗り越えた人だったので、聞いたことを実践しました。

――先輩といえば、先日放映されたテレビ『爆報!THE フライデー』では元SKE48の宮澤佐江さんとも共演されていました。

 実際に会えると思っていなかったのでびっくりして、自分の病気のことも直接伝えることができたので良い機会をいただけたなと。

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プライベートも病気に結び付けて「負けるな」のストレス