2017年12月に医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」の協力を得て、20代から50代の現役医師507人にアンケートを実施。「外科」「内科」「眼科」「産婦人科」の数値は、複数の診療科で申告されていても、同系統の診療科と認められた場合は統合した。
2017年12月に医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」の協力を得て、20代から50代の現役医師507人にアンケートを実施。「外科」「内科」「眼科」「産婦人科」の数値は、複数の診療科で申告されていても、同系統の診療科と認められた場合は統合した。

 医学部人気が続いている。医師は「不況に強い」「高収入」などのイメージが定着しているようだが、実際、現役医師はどのように考えているのだろうか。医学部志望生向けのAERAムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』では、医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」の協力を得て、現役医師507人にアンケートを実施。「年収は悪くないが、時給に換算すると良くない」「やりがいはあるけど責任も大きい」「長期間の休みが取れない」など、さまざまな声が届いた。ここでは、年収と貯金について医師の「リアル」を調査した。

【グラフ】医師の平均年収・貯金額内訳はこちら

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 まずは医師全体の年収から見てほしい。医師の約半数が年収1600万円以上と回答。2千万円以上も26%いた。ただ、「労働時間のわりには収入が低い」という声も多くみられた。

 大学病院に勤務する医師が、「給与だけだとそれほど高額ではありませんが、関連病院のアルバイトでかなり稼げます」と話すように、実際にアルバイトをする医師は多い。ただ、初期研修医はアルバイトを禁止されているので、年収が低い医師も多いはずだ。

 ある眼科医は、こうも言う。

「短時間で終わるため、1日に20人ぐらい、白内障の手術をしています。眼科の開業医の平均年収は3千万円を超えます」

 勤務医と比べて開業医のほうが年収2000万円以上は多いが、大きく差が開いているわけでもない。だが、男女別にみると、やや男性のほうが高い結果が出た。

■高収入ながら、貯金なしも7%

 貯金額を尋ねたアンケートでは、医師全体で「貯金なし」が7%いた。だが、約半数が1500万円以上の貯金をしている。貯金「1億円以上」も8%。外科医よりは眼科医のほうが「貯金好き」の傾向にあった。

やっぱり医師は、お金持ち!?

(文/庄村敦子)

※AERAムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』から

◎調査は2017年12月に医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」の協力を得て、20代から50代の現役医師507人にアンケートを実施

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男女別、医師の年収内訳