憲法を平易な言葉で 『あたらしい憲法のはなし』説いた人物の姿
AERA終戦から2年がたった1947年の8月。全国の中学1年生に、1冊の教科書が配られた。『あたらしい憲法のはなし』がそれだ。新憲法の精神を平易な言葉で説くその本を、誰が、どんな思いで書いたのか。「みなさん、あたらしい憲法ができました。」という一文で始まるこの教科書は、5月に施行された新憲法「日本国憲法」...
終戦から2年がたった1947年の8月。全国の中学1年生に、1冊の教科書が配られた。『あたらしい憲法のはなし』がそれだ。新憲法の精神を平易な言葉で説くその本を、誰が、どんな思いで書いたのか。「みなさん、あたらしい憲法ができました。」という一文で始まるこの教科書は、5月に施行された新憲法「日本国憲法」...
負担増を嫌って、日本の富裕層も海外に逃げ始めた。多国籍企業は、より巧みな手法で租税回避を繰り広げている。『<税金逃れ>の衝撃』の著者でもある、公認会計士の深見浩一郎に、その傾向を聞いた。* * * 庶民や中小企業が税負担の増加に苦しむ一方で、富裕層や多国籍企業は法律の網をかいくぐり、巧みに税金から...
まるで“近未来の世界”のようだ――石川県加賀市内を車で走ると、突如として白いドーム型の建物が密集した光景が現れる。一見すると、かまくらのようにも見えるが、風変わりな建物は一体何なんだろうか。 調べてみると、この建物は加賀市の住宅メーカー・ジャパンドームハウスが開発したもの。しかも、その代表者は“異...
「風が吹くだけで痛い」と表現される痛風の患者数は100万人近くいるといわれる。最近、遺伝子変異との関わりを踏まえた上での予防治療もおこなわれている。 埼玉県在住の会社員、斉藤学さん(仮名・46歳)は体重86キロ。肥満度を示す体格指数(BMI)は、標準値22を上回る29だった。 知人の紹介で所沢市の「...
埼玉県警の“失態”が続いている。同県熊谷市で14~16日、男女計6人が相次いで殺された事件。県警は、ペルー人の男性(30)の身柄を確保したが、熊谷署は事件前の13日にこの男性を署に連れてきていながら、取り逃がしていたのだ。 県警の説明によると、13日午後1時半ごろ、同市内の消防分署から「言葉の通じ...
“自称ミュージシャン”は何をしたかったのか。 8月中旬からJR東日本の敷地内の変電所付近などで発生した連続不審火のうち1件について、警視庁は9月15日、東京都武蔵野市在住の野田伊佐也(いざや)容疑者(42)を威力業務妨害容疑で逮捕した。 調べに対し、火をつけたことを認め、「大量に電力を消費するJRが...
子どもの頃に暗記した、日本国憲法の前文。さて、意味はと問われると……。いつもの言葉で読み直したら、その「本質」が見えてきた。 憲法前文には、日本という国を形づくる大きな方針が書かれている。以下は、その一部を口語訳した『日本国憲法を口語訳してみたら』(幻冬舎)からの抜粋したものだ。<俺たちはやっぱ平...
憲法は戦争に関わること以外にも、さまざまな国民の権利をうたっている。そのひとつが、表現の自由。これに危機感を覚え、動き出した人たちがいる。 今年1月から2月初めにかけ、東京・練馬の小さなギャラリーは外まで人であふれていた。題して「表現の不自由展」。展示が中止になったり、掲載を拒否されたりして「消さ...
15歳でプロ棋士になって30年。25歳で前人未到の7大タイトル独占を果たし、通算勝率7割以上。史上最強の棋士ともいわれる羽生善治(はぶ・よしはる)さんが、4日前に王位戦防衛を果たし、2日後には王座戦というタイミングで、作家・林真理子さんとの対談を行なった。そこでは、棋士の知られざる天才ぶりが語られ...
日本でもっともメジャーな棋士・羽生善治さん。わずか160人しかいないプロ棋士に15歳でなり、30年。昔と今では将棋界も変わってきたと、作家・林真理子さんとの対談で明かした。* * *林:びっくりしたことに、羽生さんのご両親は、将棋をぜんぜんやられないそうですね。羽生:父親は世代的にルールぐらい...
痛風・高尿酸血症は血中の尿酸値を下げることが重要課題だが、誤った認識を抱いている人も多い。正しい対策について、「日本痛風・核酸代謝学会」認定痛風医である虎の門病院循環器センター内科の桑原政成医師に話を聞いた。* * * 尿酸の研究は、日本が世界で最も進んでいる分野のひとつです。海外では、尿酸値...
最近、巷で話題の「ジェンダーレス男子」をご存じだろうか。男らしさ、女らしさという壁を越えた美しさを持つ、まさに「ジェンダーレス」な男子のことを指す。華奢な体形で女性もの服を着こなしたり、端正な顔立ちにメイクをほどこしたり……と、女性もびっくりな美へのこだわりをみせる、彼らに迫った。 今回直撃したの...
がん粒子線治療は、日本が誇る最先端医療技術として世界に広がりつつあった。ところが、放射線治療の関係学会が8月、前立腺がんなどで既存の治療法と比較し、より優れていることを示すデータは得られなかったと発表したのだ。 がん粒子線治療には、陽子線と、重粒子線(炭素イオン線)をがん細胞に照射する治療がある。...
安倍政権の成長戦略の目玉として掲げられた「最先端医療技術」。そのひとつであるがん粒子線治療の有効性に疑問符が付けられた。がん粒子線治療とは陽子線と、重粒子線(炭素イオン線)をがん細胞に照射する治療だが、さらに問題も起きている。早くも看板倒れとなってしまうのか。 同じ粒子線でも、陽子線と重粒子線とで...
動物写真家の岩合光昭さんの世界の猫を訪ねる旅をお送りする。今回は、イタリア・アルベロベッロの猫。* * * まるで「あっかんべ」をしているような猫。何か言いたいのかと目を凝らして見ると――。 白壁に円錐形の石積み屋根「トゥルッロ」が連なる、アルベロベッロ。「美しい樹」という名を持つこの町は、...
冷蔵庫で長く放置され、液状化したほうれん草やトマトなどの野菜。すぐには使わないからとパックごと冷凍庫に入れたものの、その後も使われることなく霜がつきはじめる肉や魚。結局最後は捨てるか無理をして食べるかになるのだが、いずれにせよもったいないことに変わりはない。 食料の約6割を海外に依存し、先進国の中...
東京五輪の招致では「おもてなし」が決め手になった。だが、実際に東京にやってきた外国人の学生たちは、それを実感できなかったようだ。彼らの目に映った東京とは――。「酒樽」に「招き猫」、そして「くまモン」……。海外の大学生が「東京」をテーマに選んだアイテムはどれも、日本オリジナルなものだった。 日本の酒...
憲法を初めて学ぶのは、小学校6年生の社会科。いかに学ぶかは、子どもたちの「憲法観」に大きな影響を与える。教師たちの授業に漂うのは、そんな緊張感。学びの場を取材した。 クラスのみんなが話しやすいよう、コの字形に並べられた机。担任教師の藤田康郎(53)が教室の中心に立って憲法9条を読み上げる。東京都世...
贈り物として、自分自身を“大人”として演出するものとして、知っておきたい“粋”な一品。今回は、セラミック・ジャパンの「スティル グリーン ウォーター」を紹介する。* * * 暮らしに潤いを与えてくれる、花の彩り。生けるなら、花を引き立てつつ、部屋にもなじむ花器を選びたい。 花瓶の「輪郭だけ」を...
高齢化する東京圏からの移住を促した日本創成会議分科会の提言。「地方は姥捨て山か」との批判も出たが、真意はどこにあるのか。データをまとめた国際医療福祉大学大学院の高橋泰教授に聞いた。* * * 我々がこの提言で一番訴えたかったのは、2025年に向けて東京圏(1都3県)の高齢化は尋常ではないスピードで...
週刊朝日8月28日号の<『皇室とっておき』スペシャル>という記事で、天皇陛下は駅弁「チキン弁当」が好物で、<庶民的な味がお好きなようです>と紹介した。 東京駅や上野駅、大宮駅などで販売されている「チキン弁当」は、昭和39年10月、東海道新幹線の開業とともに誕生した。 そぼろ卵とグリーンピースがのっ...
今年、タイガー・ウッズ(39)=米=に並ぶ大会最少スコアで「マスターズ・トーナメント」を優勝したジョーダン・スピース(22)=米=。普段は22歳の若さで堂々としたプレーを見せるが、実はメンタル面に弱さがあるのかもしれないと、丸山茂樹氏は指摘する。* * * いやあ、うれしいですね。10月3日の...
ジャーナリストの田原総一朗氏が、東日本大震災で多大な被害を受けた福島について、こう主張する。* * * 福島はいつまでもカタカナの「フクシマ」でよいのか、と、あらためて考えさせられた。 福島県の二本松で、日本青年会議所(JC)東北地区協議会主催のシンポジウムに出席してのことだ。テーマは「夢と希...
認知症であることを隠さず当事者本人が発言する機会が増えている。8月29日にあったNHKエンタープライズのフォーラム「認知症新時代 いきいきと暮らすために」では3人が登壇した。若年性アルツハイマー病の丹野智文さん、レビー小体型認知症の佐藤充博さん、それに軽度認知障害(MCI)で認知症早期治療実体験ル...
都市に暮らす働き盛りの世代が移住して、無理なく暮らせるのはどんな街だろう。そんな観点でアエラが独自に「移住しやすい街」を抽出。関東で上位に浮上したのは、茨城県つくば市だった。実際に近年、移住者が増えているというつくば市の魅力は。 今年開業10周年を迎えたつくばエクスプレス(TX)の沿線には、新しい...
フード&ワインジャーナリストの鹿取(かとり)みゆきさんが、日本ワインを紹介する。今回は、大分県宇佐市安心院町の「安心院(あじむ)スパークリングワイン」。* * * 安心院葡萄酒工房は、麦焼酎「いいちこ」で知られる三和酒類が営むワイナリーだ。そのスパークリングワインと聞いて戸惑いを感じる人もい...
都会と田舎、ふたつの拠点を置いて生活をする「2拠点ライフ」のスタイルをとる人が増えている。なかには2拠点にとどまらない、「多拠点ライフ」を実践する人も出てきた。 一般社団法人「re:terra(リテラ)」代表理事の渡邉さやかさん(34)は、小さめのキャリーケースに8センチヒールで、東京、東北、東南...
東海林さだおさんのエッセー「あれも食いたい これも食いたい」の大ファンだという。「単行本、全部持ってます。高校生のときかな? 母ちゃんに勧められて以来、すっかりハマりました(笑)」“母ちゃん”とは、俳優の角替和枝さんのことだ。父は柄本明さん、弟は柄本時生さん。姉も映画関係の仕事に就いている。芝居一...
東京ヤクルトスワローズの好調が続いている。西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、好調の要因は打順にあるとこう分析する。* * * 9月に入っての天候不順で、試合中止が増えている。セ・リーグの優勝争いは、久々に10月までもつれていきそうだ。 2年連続で最下位だったヤクルトがしっかり...
「前へ! 前へ!」 デモに参加する若者らが、隊列を組む警官隊を押しのけ進む。8月30日、国会議事堂周辺。雨が降りしきる中、12万人もの老若男女が押し寄せ、安倍政権が進める安保法制に対する反対の声が響いた。 人波の最前線にいたのは、首都圏の大学生らでつくる「SEALDs」だ。ラップ調のコールに、おしゃ...