増税やむなし? 社会的弱者が切り捨てられかねない現実
週刊朝日社会運動家で、年越し派遣村の村長を務めた湯浅誠氏は、貧困と格差是正策に関する各党の主張を比較し、一票の投じ方について次のように話をする。* * * 社会保障政策は「自助」と、地域社会が個人を支える「共助」、政府が支える「公助」をどう組み合わせるかが大切です。 各党の政策をおおまかに分類すると、...
社会運動家で、年越し派遣村の村長を務めた湯浅誠氏は、貧困と格差是正策に関する各党の主張を比較し、一票の投じ方について次のように話をする。* * * 社会保障政策は「自助」と、地域社会が個人を支える「共助」、政府が支える「公助」をどう組み合わせるかが大切です。 各党の政策をおおまかに分類すると、...
日本もいよいよ電子書籍戦国時代に突入した。しかし、そのメリットやどんな場面で役立つかなど、具体的にイメージできない人も多いのでは。電子書籍を使用しているという専門家に話を聞いた。 まずは慶應大学大学院特別招聘教授の夏野剛(たけし)さん。miniやソニーのリーダーなど、「ほとんどの端末を使って試した...
尖閣問題以降、緊張した状況が続く日中関係に関して、自民を中心とした各党は対決姿勢をみせている。しかしその影響はすでに経済面で表れているようだ。元外務省国際情報局長の孫崎亨氏はこう話す。* * * 尖閣問題での対応をめぐっては、自民党に限らず主要各党も中国との対決姿勢を強めています。 日本維新の...
「原発ゼロの社会をつくることが、事故に直面してきた私の責任であり義務だ」 12月5日夜、京王線府中駅前で握りこぶしを振るっていたのは、東京18区の菅直人前首相(66)。お立ち台のビール箱にも、傍らの旗にも「原発ゼロ」の文字が躍り、30分間の演説はすべて原発問題。その姿はさながら“反原発の市民運動家”...
急速に発達した爆弾低気圧の影響で、北日本の日本海側が大荒れになったが、日本各地で例年より早い初雪が観測されている。京都では雪を冠した金閣寺が姿を現し話題になった。雪は気候的な意味ではもちろん、昔から積もったときの景観の美しさも何かと話題になる。 雪が積もることで美しさを増すもののひとつが、富士山。...
「原発反対」とあるテレビ番組で言った司会者が問題になり、詫びを入れる事態となった。作家の室井佑月氏は、この件に関して疑問を投げかける。* * * 朝のワイドショーの有名司会者が番組の中で「原発反対」という発言をし、問題となったみたいだ。司会者の方は、後日、番組内で、「選挙の争点の一つである原発問...
さまざまな党が乱立する今回の衆院選。その行方を、政治評論家の森田実氏と時事通信社解説委員の田崎史郎氏は次のように読む。* * *森田:青森は自民が総取りしそうです。岩手1区の達増陽子(47・未来)は達増拓也知事(48)の妻で、後援会の評判が良く、なかなか強い。4区の小沢一郎さん(70)はもちろ...
医療は発達したが終末期に関する法はない日本。穏やかな死が迎えにくい日本の現状で、どうすれば患者の意思を尊重してもらえるのか。がん医療の権威で終末期医療に詳しい大野竜三医師(愛知県がんセンター名誉総長)に、延命治療の阻止に重要な「リビング・ウイル」について聞いた。* * * ピン・ピン・コロリ。...
経済産業省と東京証券取引所グループは来年2月をめどに、女性活用に力を入れている10~20社を選び、「なでしこ銘柄」として公表する予定だ。そこでアエラも、独自の基準でなでしこ銘柄を選定した。 2010年前後から12年にかけて女性の活用に力を入れているとしてアエラに登場した企業をピックアップ。その中か...
「きてます、きてます、ハンドパワー!」のセリフで一躍、人気者となったマジシャン、Mr.マリック。彼が生まれたのは岐阜市。金華山(きんかざん)の麓(ふもと)で山の中を駆けずり回る少年時代だった。* * * 近所に伊奈波(いなば)神社という大きな神社があり、定期的に縁日が出ていました。その中に手品の...
睡眠時に約90分間隔で訪れる浅い眠り、レム睡眠。その間に激しい寝言を言ったり、暴力を振るったりする病気がレム睡眠行動障害だ。 神奈川県在住の岡田和孝さん(仮名・70歳)は、定年退職直前の64歳ごろから、夜中、夢に反応して大声で暴言を吐くようになった。横で寝ている妻は仕事のストレスがたまっているのだ...
師走の衆院選は自公優勢で進んでいるようだ。週刊朝日でおなじみの政治評論家・森田実氏と田崎史郎氏は「自民の単独過半数は堅い」と見る。* * *森田:12月16日の投開票日に向けて、各党が日本各地でしのぎをけずっています。新聞各紙も獲得議席数を予測していますが、いずれも自民党と公明党で300議席前...
そろそろ終盤戦に差し掛かった衆院選。各党の戦い方について、政治評論家の森田実氏と時事通信社解説委員の田崎史郎氏は次のように話す。* * *田崎:与党は選挙で自分たちの政権の実績をアピールするものですが、民主党は消費増税以外にこれといった実績がないから、自民党を攻撃するしかない。与党なのに野党の...
「私には二股のおろちにしか見えない」 日本維新の会の本陣である大阪に乗り込んだ野田佳彦首相(55)は12月5日、石原慎太郎代表(80)と橋下徹代表代行(43)のちぐはぐな関係について、こう揶揄した。「脱原発と言っていた橋下氏と、原発維持の石原氏が組み、どっちの方向性で維新が考えているのか、まったくわ...
6日に胃がんを公表し、手術直前まで番組収録をこなした宮迫博之。そこには厳しい業界事情が垣間見える。 所属するよしもとクリエイティブ・エージェンシーの中でも屈指の売れっ子のお笑いコンビ「雨上がり決死隊」。ボケ担当の宮迫はNHK大河ドラマに出演するなど役者としても活躍し、来年1月からの連ドラでもメーン...
いよいよ始まった学生の就職活動。今年の就活では、ある傾向が強まっていると専門家は話す。「人気企業は昨年以上にターゲット採用の傾向を強める、とはっきり言い切れます」 就職事情に詳しいHRプロの寺澤康介社長は言う。 ターゲット採用とは、企業が特定の大学に狙いを定めて重点的に採用活動をすること。旧帝国大...
ストレスなどが要因で、誰かと争ったり、猛獣に襲われて逃げたりする夢を見たときに、夢で見た状況での言動がそのまま激しい言葉や暴力などの行動として現れてしまう病気、それがレム睡眠行動障害だ。通常はレム睡眠中に抑制される脳のなかの運動系の神経伝達が、何らかの要因で障害されていることが原因と考えられている...
食道がんの手術後に難病を患い、中村勘三郎さんが急逝した(享年57)。また、お笑い芸人や俳優として活躍していた宮迫博之さん(42)が胃がんであることを公表している。がん治療が進んできたとはいえ、働きざかりを急襲する「がん」はやはり恐ろしい。がんの一因に食生活があると言われているが、食べ物だけではない...
津波の到来を警告するサイレンの音が、薄闇の町中に鳴り響いた。12月7日午後5時半、宮城県石巻市の会社員、日野正雄さん(65)は、自家用車に子ども2人と孫1人を乗せ、高台に向かって走った。だが、幹線道路は渋滞で身動きできなくなった。「地震そのものは震度4で驚くほどではなかったのよ。でんも津波警報が出...
「しかし公職選挙法もダメだね」 衆院選公示日となる12月4日午前、日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長は自身のツイッターでぶち上げた。 すると、ネットを中心に議論が沸騰。橋下氏は翌朝も、公選法批判をツイッターで「連投」したが、まもなく一転、「公選法での文書制限があり、ネットも文書にあたるという総務省...
12月4日、衆議院選挙が公示された。だが、国民の関心は一向に高まっていない。ジャーナリストの田原総一朗氏は、「ほとんどの政党が実現性に乏しい世論迎合の主張を氾濫させているからだ」と指摘する。* * * 政党はみな「原発ゼロ」を実現するまでの速さを競っている。だが、どの党の幹部に聞いても、「原発...
歌舞伎から現代劇まで多くの人を魅了した中村勘三郎さんが57歳の若さで亡くなった。出演舞台をずっと見ており、本人にも度々取材を行ったというライターの千葉望氏は、在りし日の中村さんの意外な一面を明かす。* * * 私は生前、勘三郎に4回取材している。喜怒哀楽の激しい人らしく、そのうち2回は不機嫌な顔で...
政党が乱立し、争点も消費増税にTPP交渉参加、尖閣問題に原発政策と多種多様な衆院選。民主党や自民党などでは「経済成長率」に関する政策を掲げているが、経済成長率を競うのは非現実的だとエコノミストの浜矩子氏は指摘する。* * * いまの日本に足りないのは、成長ではありません。豊かさの一方にある、保...
歌舞伎俳優の中村勘三郎(本名・波野哲明)さんが12月5日、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)で亡くなった。57歳の若さだった。今年6月に食道がんを公表、7月27日に手術を行い、療養中だった。歌舞伎界の大看板のあまりに早すぎる死。35年の親交があり、最期を看取った女優の大竹しのぶさん(55)が、術後の様...
2012年の「新語・流行語大賞」の年間大賞はスギちゃん(39)の「ワイルドだろぉ」だった。芸人が年間大賞を取るのは08年のエド・はるみさんの「グ~!」以来4年ぶり。だがそのスギちゃんより今年人気急上昇だったのは、ネガティブモデル・栗原類くん(18)だろう。私も出演していた、いまはなき深夜情報番組「...
12月2日、中央自動車道の笹子トンネルで天井板崩落事故が起きた。週刊朝日の連載で半年前に、このような事故が起こることを予言していたニュースキャスターの辛坊治郎氏。氏はそこに日本の「失敗の本質」をみたという。* * * 事故が起きた理由は単純だ。それは、道路の維持管理に適切な費用が使われていなか...
師走最初の日曜日の朝、中央自動車道上り線の笹子トンネル(山梨県)で、天井板と隔壁などが崩落する事故が起きた。 今回の事故では、トンネル上部のコンクリートに打ち込んでいたボルトが抜けたことで、つり金具が外れ、天井板などの崩落が起きたとされる。ボルトが抜けた原因は調査中だが、中日本高速道路の吉川良一・...
昨年からの7カ月にも及ぶ平成中村座のロングラン公演を成功させた中村勘三郎さん(享年57)。食道がんの手術後に難病を患い、急逝した。がん治療が進んできたとはいえ、働きざかりを急襲する「がん」はやはり恐ろしい。 現代人の「食生活の欧米化」は、大腸がんや乳がんの増加の一因といわれる。国立がん研究センター...
前々回が郵政民営化、前回が政権交代と「ワンイシュー」選挙だったのとは対照的に、多種多様な争点が挙がっている今回の衆院選。そのうちの一つにTPP交渉参加もあるが、アダルトビデオで流通革命を起こし、100億円企業に育てた後、農業に転身した高橋がなり氏は、JAが反対している理由をこう分析する。* * ...
12月7日午後5時18分、宮城県三陸沖を震源とし、日本列島の広い範囲を襲った地震と、その後、三陸地方に到達した津波は、東日本大震災をいやおうなしに想起させた。 今回の地震メカニズムのキーワードは、気象庁の会見でも出てきた「アウターライズ地震」だ。 昨年の東日本大震災は、北米プレートと太平洋プレート...