澤村拓一(写真提供・千葉ロッテマリーンズ)
澤村拓一(写真提供・千葉ロッテマリーンズ)

 日本の野球界にはユニフォームの着こなしや用具、パフォーマンスなどがメジャーリーグから入ってくるケースが多いが、時にそれが議論を呼ぶことも少なくない……。

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 今季はロッテ・澤村拓一の“腕組みポーズ”が一部で話題になっている。これはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でメキシコ代表のランディ・アロザレーナ(レイズ)が披露したパフォーマンスだ。日本戦でも岡本和真の本塁打性の打球を捕球した際、「ドヤ顔」とともに数十秒に渡って見せつけた。

「レッドソックスでもプレーした澤村はMLBファンとしても知られている。学生時代からメジャーリーガーに憧れウエイトトレーニングに没頭したのは有名。WBCでは各国スター選手の一挙手一投足に注目していたはず。腕組みポーズも準備していたのでしょう」(巨人担当記者)

 4月4日の日本ハム戦(ZOZOマリン)、8回に3年ぶりとなる古巣ロッテでの登板機会が訪れた。万波中正を一塁ゴロに仕留め3アウト目を奪うと、ここぞとばかりに腕組みポーズを披露した。

 しかしロッテOBの里崎智也氏からは、「これね、中途半端にやると、逆に見ていて恥ずかしくなるんでね」と『ABEMAバズ!パ・リーグ』の番組内で苦言を呈された。さらに「もっと仁王立ちでやらないと。もっと堂々と、最低でも10秒以上やらないと」と本家アロザレーナとの違いまで指摘されてしまった。

「澤村は以前からMLBで気に入ったものを取り入れている。登場曲も上原浩治氏の代名詞となった『サンドストーム』を使用している。腕組みポーズは自身の中で今、最も熱いパフォーマンスなのだろう。個性的な長髪もそうだが、セルフプロデュースへの意識が高いとも言える」(ロッテ担当記者)

 4月14日のオリックス戦(ZOZOマリン)には、クローザーとして登板し、最後の打者が外野に飛球を打ち上げた瞬間に腕を再び組んでみせた。その後、自身のインスタグラムに「Keep going!! やり続ける事。とにかく継続。俺にとってはそれが全て」と決意を書き記した。賛否両論があることは本人も理解しており反応する形にもなった。

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“腕組み”パフォーマンスには賛否