今回のWBCでは侍ジャパンが米国との決勝でも圧倒的な強さを発揮
今回のWBCでは侍ジャパンが米国との決勝でも圧倒的な強さを発揮

 侍ジャパンの3大会ぶり3度目の優勝で幕を閉じたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から約2週間の時が経った。日本のプロ野球はもちろん、メジャーリーグも新たなシーズンがすでにスタートしているが、WBCの余韻はまだ残っており、早くも“次”に向けての議論も始まっている。

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 大会を主催するWBCI(MLBと選手会の共同設立会社)のある米国では、大会中にMLB球団に所属する主力選手に怪我人が出たことで開催についてネガティブな意見も多い。だが、その一方で決勝で最後の打者となったマイク・トラウト(エンゼルス)は、優勝を逃した悔しさを口にすると同時に、早くも「次も出る」と2026年大会に参戦することを表明するなど、前向きな見方も少なくない。

 昨シーズン史上7位となるシーズン62本塁打を放ち、タイトルを獲得した大砲アーロン・ジャッジ(ヤンキース)も次回大会について言及。現時点では「3年後のことなのでなんとも言い難い」としつつも、「本当に楽しくて素晴らしいイベント。世界を魅了したね。一流の選手たちの戦いを子供たちが夜遅くまで起きて観戦していた」と参戦について明言は避けたものの、“WBCのファン”であることを明かしている。昨シーズンのオフはフリーエージェント(FA)となっていたことから、今回は出場を辞退したが、世界トップクラスの長打力を誇るジャッジを次回大会では見ることができるかもしれない。

 また、今回は侍ジャパンと同様に“史上最強”のメンバーとの呼び声もあった米国代表ではあったが、トラウト率いる野手陣に対して投手陣の顔ぶれは見劣りしたのも事実。サイ・ヤング賞3度の左腕クレイトン・カーショー(ドジャース)も当初は出場する予定ではあったが、保険の問題で急遽出場を辞退するなど選手が揃わなかった。

 やはり、一流の投手の参加で重要となってきそうなのが開催時期。シーズンの開幕前には調整のためにある程度の投球イニングを消化しなければならないのと同時に、投げすぎも避けたいところ。だが、“真剣勝負”のWBCでは投球数の制限はあるものの、投手の起用についてコントロールできない部分も多い。

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エース級の投手が出場するためには…