現職の花川与惣太氏(右)を支援すると発表した大沢樹生氏(撮影:上田耕司)
現職の花川与惣太氏(右)を支援すると発表した大沢樹生氏(撮影:上田耕司)

 元光GENJIの大沢樹生氏(53)は5日、6選を目指す花川与惣太(よそうた)氏(87)とともに、北区内で記者会見し、大沢氏が区長選への立候補を辞退し、花川氏を支援することを表明した。突然の辞退表明はなぜなのか。

【写真】目に涙を浮かべ思いを語った大沢樹生氏

 大沢氏は手書きのメモを4~5枚を見ながら、区長選への出馬を取りやめた経緯を、「花川区長より私の政策を高く評価していただき、新しい風を取り入れるためにもあなたが必要だという言葉をいただき、政策協力の合意をさせていただきました」と話した。

 当初は報道陣からの質問時間は設けられていなかったが、大沢氏の説明に納得のいかない報道陣は会見後も残り、囲み取材が開かれた。

「こちらの陣営と花川陣営とで協議を重ねました。上げた手を下ろすことに対し、当然、私の性分をわかっていればわかってもらえると思うんですけど、こうして引くことが選択としてあると、今回、学びました」(大沢氏)

「花川氏とまとまろうということか」という質問には、「私は平和主義者ですので、北区をよりよくしようという志についてはそれぞれが同じ方向に向かっている。そこで足を引っ張ろうとか蹴落とすとか、批判したりとか、そんなことを思っていては政治家には向かないんでしょうが、理想的には一致協力して、それぞれ得意分野があると思う。みなさんが力を合わせて、主役は北区の区民のみなさんなんだから、そのために先頭に立って引っ張っていくのが行政だと思う。手を下げさせていただきましたが、北区を活性化させたいという思いはみじんも変わりませんので」と答えた。

 また、花川氏とはこれまで何度か話し合いを持ったと明かした。

「私はこれまで、3~4回ほど、お会いしました。花川区長は今月21日で米寿を迎えられる。年齢はただの数字だと思っています。実際お会いして、とてつもなくお元気でしっかりしておられることに感銘を受けました。本来だったら、花川区長のお歳だったら、『もういいよ、十分やってきたから』となるのが大体の人だと思いますが、『まだやり残したことがある。6期目をオレの集大成にしたいんだ』とおっしゃったことに、もの凄く衝撃を受けました。花川区長まだやるのか。すげえな。北区に対する信念と行政に対する信念と区民のみなさんに対する思いをものすごく強く感じた。花川区長とことんやってくださいという気持ちが芽生えたのは確かでございます」

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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