阪神の“抑え候補”となっている湯浅京己
阪神の“抑え候補”となっている湯浅京己

 阪神が今シーズン優勝するためには「勝利の方程式」をいかに確立できるかにかかっているかもしれない。岡田彰布監督は悲願の「アレ」達成に向け、入念なシミュレーションを行なっているという。

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「打線は水物で安定しないため、投手を中心とした守備力を高めるのはセオリー。昨季同様、投手陣が頑張ることが優勝への第一歩」(阪神OB)

 昨年もチーム防御率2.67はリーグトップと安定度抜群(2点台は阪神のみ)だった。逆に攻撃陣はチーム打率.243、得点489はともにリーグ5位と低迷。打線の底上げも当然必要になってくるが、今シーズンも昨季同様に投手中心の戦いになることが予想される。

「投手が頑張ってはいたが継投に関しては苦労した。救援陣は14勝24敗と借金10を作り、優勝を逃す要因ともなった。リーグを制覇をするためもテコ入れは必要」(在阪テレビ局スポーツ担当)

 先発投手陣は12球団トップクラスと言えるほど充実している。昨シーズン最多勝、最優秀防御率、最高勝率の3冠に輝いた青柳晃洋を筆頭に、経験豊富な西勇輝、3年目左腕の伊藤将司、急成長中の西純矢、先発に転向する岩貞祐太、新助っ人のブライアン・ケラー、現役ドラフトで加入した大竹耕太郎など、ローテーションの一角を担える力を持った選手がズラリと並ぶ。

 リリーフに関しても顔ぶれは揃っており、昨シーズン救援陣の防御率は2.39でリーグトップ。だが、誰が「抑え」を務めるかなど各々の役割が定まっていないのは気がかり。昨季は元々セットアッパーだった岩崎優が主に抑えを任され、57試合に登板して1勝6敗28セーブ、防御率1.96の成績をマークしたが、大事な場面で痛打を浴びるケースも目立った。

「(2021年シーズンまで抑えを務めた)ロベルト・スアレスの退団が大きな影響を及ぼした。岩崎には抑えとしての本格的な経験がなく失点することもあった。しかし本当によく頑張ってくれたので責めることはできない。新たな抑え投手を確立し、本来のセットアッパーで最大限の力を発揮して欲しい」(阪神OB)

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抑え投手は誰にすべき?