(左から)坂倉将吾、牧原大成、藤井皓哉
(左から)坂倉将吾、牧原大成、藤井皓哉

 3月に開催されるWBCで世界一を目指す侍ジャパンのメンバーが、続々と発表されている。

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 大谷翔平(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、鈴木誠也(カブス)らメジャー組に加え、山本由伸(オリックス)、村上宗隆ヤクルト)、佐々木朗希(ロッテ)ら先行メンバー12人の選出が決まっている。柳田悠岐(ソフトバンク)が出場辞退したが、戦力ダウンは避けられそうだ。オリックスからポスティング・システムでレッドソックスに入団が決まった吉田正尚は移籍1年目では異例となるWBC参戦が濃厚。日系アメリカ人で長打力とスピードを兼ね備えたラーズ・ヌートバー(カージナルス)も代表入りが内定した。

 スポーツ紙デスクは、「走れる選手が多い印象です。大谷、ヌートバー、鈴木は長距離砲だが足も速い。4番最有力の村上も2020年から3年連続2ケタ盗塁を記録している。代表入りが内定した山田哲人(ヤクルト)も昨年は10盗塁でしたが、過去に盗塁王を獲得するなどスピードが持ち味の選手です。逆に打撃に特化した選手は厳しい。山川穂高西武)、岡本和真巨人)はその代表例です」

 国際試合では不測の事態に備え、複数のポジションを守れる選手の方が使いやすい。牧秀悟(DeNA)は本職の二塁のほか、一塁を守れるのが大きな強みだ。その観点で残りのメンバーを考えた時、様々な起用法に応えられる「便利屋」の存在が首脳陣にとって心強い。

 セ・リーグ球団のスコアラーが、代表入りを推薦するのが坂倉将吾(広島)だ。三塁、一塁を守り、今季から新井貴浩新監督の方針で捕手に戻る。外野の守備経験もありそつなくこなせる。昨年は全143試合出場で打率.288、16本塁打、68打点をマーク。「打撃技術は天才的。穴がなく、難しい球をヒットゾーンにはじき返す。ウチも何度も痛い目に遭いました。国際試合は初対戦の投手が多いが、坂倉ならアジャストできる。守備もあらゆるポジションを守れるので使い勝手が良い」と絶賛する。

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