俳優・佐藤二朗さん
俳優・佐藤二朗さん

 個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は家族と訪れたテーマパークでの“恐怖体験”について。

【写真】同一人物!? シリアスな表情の佐藤二朗

*  *  *
 行って参りました。

 年始にUSJ。家族3人で。

 3人全員、USJ、初体験。

 ツイッターにも書きましたが、最高に疲れて、最高に楽しくて、本当に大満足なひとときでした。

 ところで僕は、いわゆる「絶叫系」の乗り物が苦手でして。

 いや、苦手というのでは生ぬるい。

 無理。

 無理なのです。不可能なのです。僕に絶叫系は不可能なのです。

 かつて「99人の壁」のディズニー特集で、ディズニーランドにロケに行った際、スタッフに口酸っぱく「無理だから、俺は。絶叫系は俺には無理だから」と言ったにも関わらず、どうやらスタッフたちはそれをフリと思ったらしく、ちゃっかり僕を絶叫系に乗せるコーナーを用意していて、

 あのですね。「絶叫系」というからには、乗った人は絶叫すると思うのですが、僕は絶叫すらできないのです。僕から言わせれば、絶叫するのはまだ余裕があるからです。余裕ぶっこいてるからです。僕にはぶっこける余裕がないのです。

 結果、ひたすら目をつぶり、ひたすら歯を食いしばった、ほとんど座ぶとんのような顔を全国に晒してしまったわけですが、

 幸運なことに、家族3人とも、絶叫系、苦手。

 なので、あまり詳しくないのでよく分かりませんが、なんか、何回も宙返りするような派手なジェットコースターは家族全員パス。

 そういえば以前、家族3人で富士急ハイランドに行ったことがありまして。

 えっと、当コラムを何度かお読み頂いている読者諸兄はすでにご存知のことと思いますが、僕、毎回ほとんどノープランでこのコラムを書いてまして、思いつくまま、どんどん話が逸れていってしまうのですが、確かUSJで始まったはずなのにいきなり富士急ハイランドに移動しておりますが、いずれUSJには戻ってくる(と思う)のでご勘弁を。

 でね、その富士急ハイランドの時も、3人は絶叫系の乗り物をパスし、それでも勇気を振り絞り、お化け屋敷に入ったのです。

 その名も「戦慄迷宮」。

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佐藤二朗

佐藤二朗

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家、映画監督。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や映画「幼獣マメシバ」シリーズの芝二郎役など個性的な役で人気を集める。著書にツイッターの投稿をまとめた『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)などがある。96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がけ、原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)がBD&DVD発売中。また、主演映画「さがす」が公開中。

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78回ぐらい妻に懇願「やめとこう、やっぱり」