昨季は巨人でプレーしたポランコ
昨季は巨人でプレーしたポランコ

 昨季セ・リーグ連覇を果たしたヤクルトは、野手ではホセ・オスナとドミンゴ・サンタナ、投手では抑えのスコット・マクガフら助っ人たちが存在感を示した。逆に助っ人の苦戦が目立った阪神、DeNAはヤクルトに及ばずリーグ優勝を逃すなど、外国人選手の出来はチームにとって非常に重要となる。

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 毎年オフになると各チームが戦力アップのため助っ人発掘に動くが、昨季のオフに目立ったのが既にNPBでプレーしている助っ人たちの国内移籍だ。

「外国人がハマった球団が頂点に立つケースが多いため、米国や中南米に在住するスカウトが重視されるようになった。しかし期待通りの活躍をする選手を見つけ出すのは難しい。そのためNPBでの実績がある外国人選手の補強が目立っている」(スポーツ新聞デスク)

「日本人選手は名前と実力がリンクしている選手が多い。年齢やケガなどがなければ計算できる。しかし外国人選手はそうもいかない。MLBの元スター選手が短期間で帰国した例も多い。NPBでのプレー経験があって実力がわかっている選手なら失敗の可能性は低い」(在京球団編成担当)

 総額約80億円の補強が話題となったソフトバンクも、昨季ロッテで抑えとして活躍したロベルト・オスナと、阪神で3年間プレーしたジョー・ガンケルを獲得した。特に期待が大きいのが年俸6億5000万円(推定)の単年契約を結んだオスナだ。

「(昨シーズン)オリックスに遅れをとったのはリリーフ陣の差もある。藤井皓哉とモイネロの2人に頼り切りの時期もあったため、オスナの獲得は大きい。状況に応じてセットアッパー、抑えのどちらでも起用できる。元MLBセーブ王という話題性もあるので営業的にもプラス」(ソフトバンク担当記者)

 オスナはアストロズ時代の2019年にア・リーグトップの38セーブを挙げるなど、MLB通算155セーブをマーク。昨年6月にロッテ加入し、29試合の登板で、4勝1敗10セーブ9ホールド、防御率0.91と抜群の安定感を披露した。巨大戦力を誇りながら2年続けてリーグ制覇を逃したチームの目玉補強の一人だ。

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ロッテは“元巨人”の2人を獲得