「制度を創設した頃は、国会では議論がまだまだ活発ではなくて、私は一生懸命、党内で提起して、枝野幸男前代表と一緒に衆議院・参議院の本会議でガンガンやったんです。党内にワーキングチームを立ち上げ、不妊治療当事者の皆さんと一緒に政府に要望や提言を重ね、SNSでも発信をしました。そうしたら、与党の議員からも『いい質問だった。確かに制度が必要だ』という意見が出るようになり、その後の流れは本当に早かった。野党が与党を動かしたいいケースだと思います。だから、誰がこの問題に火をつけて前に進めたのかもきちんと発信しないといけない。そうでないと私たちが一生懸命やったことが、無視されてしまう。そういう点は、意識的に野党である立憲民主党は変えていかないといけないと思っています」

 おかしいことはおかしいと追及できる議員は必要だ。塩村氏には、今後も国会論戦で火花を散らしてほしい。(AERA dot.編集部・上田耕司)

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら