小・中学校、高校を中心に、年間120回を超える性教育講座をこなす、サッコ先生こと産婦人科医の高橋幸子先生。講演が終わってから「親には聞けなかったことが、ちゃんとわかってよかったです!」とわざわざ伝えにくる生徒もたくさんいるそう。今回は、母娘必見。サッコ先生が、ティーンズ女子の心とからだの「お守り」になる知識を伝授! 「産婦人科」は小学生くらいの年齢から受診できるってご存じでしたか?

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●かかりつけの「産婦人科」や「婦人科」を見つけておこう

 毎回、講演のあとに子どもたちにアンケートを書いてもらいます。感想を書いてくれる子どももいれば、自分の悩みを書いてくれる子どももたくさんいます。性に対して疑問や不安、悩みをたくさん抱えているティーンズ。

 中学生の女子の悩みには「中3ですが、まだ生理がきません。どこか悪いのでしょうか」といった、生理にまつわるものも見かけます。

 日本の女子の初経の平均年齢は12歳くらいですが、最近は9~10歳で迎える子どもも少なくありません。とはいえ、中学卒業くらいまでにこないようなら、一度産婦人科や婦人科を受診してみましょう。

「産婦人科」というと、子どもたちにとっても「妊婦さんが受診するところ」というイメージが強い様子なのです。でも、決してそんなことはありません。ティーンズ女子だってぜひ、受診しましょう。そして、「あそこなら行ける!」と思える「かかりつけ」を見つけてほしいのです。

 産婦人科や婦人科をはじめて訪れるなら、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種をきっかけにするといいでしょう。HPVは性行為によって感染するので、性交後でも有効ですが、性交を行う前に受けるのが理想です。小6~高校1年生相当なら無料で接種できますし、現在はその時期を逃してしまった平成9年度生まれ~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)で、過去にHPVワクチンを合計3回受けていない人たちを対象に、2025年3月まで公費でのキャッチアップ接種が受けられます。

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三宅智佳
三宅智佳

NEXTHPVワクチン、男性に接種している国もある
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