俳優・佐藤二朗さん
俳優・佐藤二朗さん

 個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は新たな1年の目標について。

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明けましたな、年。

今回のコラム、2023年1月1日に配信です。

偶然ですが。

当コラム、隔週の連載でして、隔週の日曜日に配信されるのですが、

23年の初コラムは偶然、1月1日の配信となり、その偶然を、誰よりも担当K氏が一番驚いてました。というより、キャッキャッしてました。

「次回の配信日は、えっと……キャッ!すごい!1月1日!すごい!偶然!キャッ!すごい!」

「…しょ、少女か」という感想はもちろん口には出しませんでしたが、そして比喩ではなく物理的に「キャッ」を2回言っておりますが、そしてかなり盛った口調になっておりますが、そして感想を口に出さずとも書いてしまっているわけですが、そして感想を口に出さずとも盛っている時点でむしろ感想は口に出してここには書かない方がK氏の被害は少ないように思いますがもう何を書いているのか分からないのでK氏からは一旦退避します。

で、まあ、せっかく1月1日ですから、やはりここは今年の目標なんぞを書いてみたいと思います。

やはり、年齢的にですね、今年は50も半ばあたりに差し掛かりますのでね、今年の僕は、

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ごめんなさい寝てました。

このくだり、去年のコラムでもやりましたかね。

元日早々、去年のコラムを模倣するという暴挙に出てしまいましたが、これ実はですね、

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あ、大丈夫、オナラ出ませんでした。

いま大方の読者諸兄は「寝てました」を想像したんじゃないでしょうか。そのウラをつき、「オナラ」。しかも「オナラ出ました」ではなく、「オナラ出ませんでした」。これぞウラのウラをつく妙策。ウラのウラはオモテじゃねえかという気もしますが、大体、元日というのはですね、

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佐藤二朗

佐藤二朗

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家、映画監督。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や映画「幼獣マメシバ」シリーズの芝二郎役など個性的な役で人気を集める。著書にツイッターの投稿をまとめた『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)などがある。96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がけ、原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)がBD&DVD発売中。また、主演映画「さがす」が公開中。

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「自分でもビックリするぐらい…」