2022年も、さまざまな偉業や記録が生まれたプロ野球
2022年も、さまざまな偉業や記録が生まれたプロ野球

 2022年も残すところあとわずか。プロ野球では、オリックスが26年ぶりの日本一、佐々木朗希の完全試合、村上宗隆が56本塁打&史上最年少で三冠王など、さまざまな偉業や記録が生まれた。22年のプロ野球を振り返る。

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■オリックスが1996年以来、26年ぶりの日本一

 21年と同じ顔合わせとなったヤクルトとの日本シリーズ。山本由伸、山崎福也、宮城大弥、山岡泰輔、田嶋大樹らの先発陣を誇る「投のオリックス」vs.村上宗隆、山田哲人、塩見泰隆らを擁する「打のヤクルト」と喧伝された。宇田川優希、山崎颯一郎、比嘉幹貴、ワゲスパックらオリックスのリリーバーがヤクルト打線の反撃を封じ、頂点に登り詰めた。オリックスの前回の日本一は、現監督の中嶋聡、イチローが主力選手だった四半世紀前。当時の「中嶋捕手」の、うなりを上げる二塁送球の強肩はすごかった。現段階でもっとも日本一から遠ざかるのは、1984年以来の広島、次いで85年以来の阪神となった。

■村上宗隆(ヤクルト)が史上初の5打席連続本塁打、日本人年間最多の56本塁打、史上最年少で三冠王

 打者で「手がつけられない」という表現がふさわしい日本人スラッガーは、落合博満(ロッテほか)以来ではないか。落合は86年に打率.360、50本塁打、116打点で三冠王。22年の村上は打率.318、56本塁打、134打点で、史上8人目の三冠王になった。「5打席連続本塁打」の2本目は9回同点弾、3本目はチームを勝利に導く延長11回勝ち越し弾。しかも広い甲子園球場だけに価値がある。日本新の5本目は柳裕也中日)から。シーズン55号は大勢(巨人)、56号は最終戦最終打席、入江大生(DeNA)の151キロのストレートを右翼席に運んだドラマチックな一発だった。

■山本由伸(オリックス)が2年連続「5冠」

 打者の三冠王に匹敵するのが「投手5冠」だろう。勝利、勝率、奪三振、防御率、そして完封だ。過去8人しかいなかったが、1人で2度というのは山本が初の偉業。いわば「日本史上最高の投手」の投球を見られる僥倖(ぎょうこう)と言える。

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