【3位】ロッテ

 吉井理人新監督の下、コーチ陣も刷新して新シーズンに挑むマリーンズ。昨季は5位ながら“令和の怪物”佐々木朗希が覚醒段階に入り、高部瑛斗が盗塁王を獲得するなどブレイク。収穫は多かった。今オフ、現役ドラフトで大下誠一郎を獲得した以外は、新外国人として前巨人のメルセデスとポランコ、身長190センチ、体重96キロのカスティーヨと契約した(12月27日時点)。

 それでも期待が持てるのは、安田尚憲&山口航輝の「YY砲」に加え、捕手の松川虎生、俊足の和田康士朗、ドラ1入団5年目となる藤原恭大、さらに急成長中の山本大斗、西川僚祐と伸びしろを多く残す若手が揃っている点にある。外国人打者次第で大きく得点力が変わる点は仕方がなく、他球団に比べて戦力的に劣る面は多くあるが、若手が多く「楽しみ」なチーム。選手として多くの経験を積み、コーチ時代にも手腕を高く評価された新指揮官の下、台風の目になる可能性はある。

【4位】西武

 6シーズンに渡ってチームを率いた辻発彦監督が退任。新たに松井稼頭央監督の下で再び「強いライオンズ」を目指すが、リーグ連覇を果たした2018年、2019年の頃のチームとは大きく状況が異なる。課題は昨季リーグ最低打率&リーグ5位の得点数だった打線。その意味でも森友哉のFA流出は非常にダメージが大きく、乗り出していた近藤健介の獲得失敗も痛い。

 それでも先発陣はリーグ屈指。高橋光成、與座海人、松本航、今井達也、エンスに、隅田知一郎、佐藤隼輔、渡邉勇太朗の若手陣、そして先発転向が認められた平良海馬と活きの良い面子が揃う。新外国人のマキノン、ペイトン、現役ドラフトで獲得した陽川尚将が結果を残し、ドラフト1位入団の蛭間拓哉、そして愛斗や鈴木将平、渡部健人らが飛躍できるかどうか。2年連続のAクラス入りは可能だが、特に攻撃面で未知数な部分が多い。

【5位】楽天

 昨季は5月に破竹の11連勝で貯金18を抱えたが、連勝ストップを機に急失速&下降線を辿り、最終的には借金2でBクラスの4位に終わった。石井一久監督がGM職を離れて監督に専任する新シーズン、則本昂大、田中将大、岸孝之らの実績組に守護神・松井裕樹が揃う投手陣はオリックスソフトバンクの“2強”に負けておらず、野手陣にも浅村栄斗、島内宏明、鈴木大地、西川遥輝と実力者が多い。

 新外国人打者のフランコ、トレードで獲得した阿部寿樹に期待だが、チーム全体が優勝へ向けて突き進むためには若手の台頭が必要不可欠だろう。支配下6人全員が大学・社会人のルーキー組も含めて、ベテランと「融合」できるかどうか。「格」のある選手は多くいるが、「伸びしろ」が不足している点は大きな気がかり。世代交代が進まなければ、長いシーズンの中で苦しむことになるのではないか。

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