巨人・丸佳浩
巨人・丸佳浩

 2022年シーズンで演じられた珍プレーや珍ハプニングなどのB級ニュースを紹介するこの企画。今回は「グラウンドの闖入者編」と銘打ち、試合中や試合後にグラウンドに飛び込んできた“招かれざる闖入者たち”を紹介しよう。

【写真】プロ野球史に残る“ザル守備”を見せた選手はこちら

 ヒーローインタビューの主役をに奪われてしまう珍場面が見られたのが、5月29日のソフトバンクvs広島だ。

 この日はソフトバンクが3本塁打の長打攻勢で8対0と大勝。6回にシーズン1号2ランを放つなど、2安打3打点で勝利に貢献した周東佑京と2試合連続弾を放った牧原大成がヒーローとして、お立ち台に呼ばれた。

 思わぬハプニングが起きたのは、インタビュアーが周東に「いろんなポジションで試合に出ていますが、どんな気持ちで臨んでいるんでしょうか?」と質問しているときだった。

 ペイペイドームの一塁側スタンドから突然白と黒のツートンカラーの猫がグラウンドに乱入。“スピードスター”周東も顔負けの猛スピードで、あっという間に三塁側に駆け抜けていったのだ。

 ドーム球場に猫が現れるのは珍しく、場内はドッと沸いた。周東もすっかり意表をつかれ、「うおっ」と驚きながらも、走り去っていく猫を笑顔で見守った。

 この間、一時中断していたインタビューも、成り行き上、ここから猫の話題に変わる。インタビュアーが「速いですね。猫」と感想を求めると、周東も「速いですね。ビックリしました」と苦笑するばかり。

 ここでインタビュアーが「周東選手も負けじと、スピード感溢れるプレーでしたが」と話を本題に戻すと、周東も「そうですね。猫には負けると思いますが……。これからもスピードを生かして頑張りたいと思います」とユーモラスに切り返し、笑いをとった。

 最後は牧原とお揃いで両手の指をグーのように握り、猫の手に模した“猫ポーズ”で決めるファンサービスも披露。勝利の“招き猫”にあやかっていた。

 9月20日のロッテvsオリックスで、野鳥の群れがZOZOマリンスタジアムを占拠し、試合が中断。角中勝也がバットで鳥を追い払うシーンも話題になったが、それより19日前、9月1日に楽天生命パークで行われた楽天vsオリックスでも、野鳥の群れが試合を妨害する“鳥騒動”が起きた。

著者プロフィールを見る
久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

久保田龍雄の記事一覧はこちら
次のページ
選手たちが“鳥パニック”に…