(左から)田淵幸一、浅尾拓也、高橋慶彦
(左から)田淵幸一、浅尾拓也、高橋慶彦

 日米通算「100勝100セーブ100ホールド」の上原浩治氏(巨人ほか)と日米通算「245セーブ、164ホールド」の藤川球児氏(阪神ほか)の2人が特例で「名球会」入りすることになった。特例での名球会入りは初めてのことだが、古田敦也・名球会理事長は「大谷翔平君(エンゼルス)が100勝1000安打を達成したら価値がある」という旨のコメントを残している。そこで、ほかにも「特例候補」になりうるだろう選手を紹介する。

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「日本プロ野球名球会」の入会条件は、打者は「日米通算2000安打以上」、投手は「日米通算200勝か250セーブ以上」となっていて、ホームページには、打者55人、投手20人が掲載されている。名球会が2003年12月、入会条件に加えたのは「通算250セーブ」。その時点で佐々木主浩氏(横浜ほか)は日米通算358セーブ、そのオフにメジャー入りする高津臣吾監督(ヤクルト)は通算260セーブであった。

 その後、10年以降の13年間で、名球会入りの条件をクリアしたのは打者で19人、投手は2人しか存在しない。投手の入会はかなり難しくなっている。現在、名球会が射程圏に入るのは、田中将大楽天)が日米通算190勝、ダルビッシュ有(パドレス)が日米通算188勝、大島洋平(中日)が1885安打だ。

 昨今、野球は形態を変え、投手分業制がさらに進んだ。ストッパーのみならず、「8回の男」「7回の男」が現れた。完投が減り、特にホールドが増えた。その意味では、リリーバーにスポットを当てたい。名球会入りしていない選手で、「特例入会」を認めてもいいのではないかと思われる選手を以下に列挙する。

●もう少しで通算200勝

長谷川良平(広島)197/秋山登(大洋)193/松岡弘(ヤクルト)191。長谷川は3000投球回、松岡は3000投球回、2000奪三振との「合わせ技一本」。

●もう少しで通算250セーブ

サファテ(ソフトバンクほか)234/小林雅英(ロッテほか)234。サファテは17年に日本新のシーズン54セーブと突出している。

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