中日・立浪和義監督
中日・立浪和義監督

 今オフのストーブリーグで、動きが目立った球団の1つが中日だ。

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 中軸を担い二塁のレギュラーだった阿部寿樹、昨年まで正遊撃手だった京田陽太をトレードで放出。楽天から涌井秀章、DeNAから砂田毅樹を獲得した。さらに、新外国人野手でオルランド・カリステ、ソイロ・アルモンテ、アリスティデス・アキーノを補強。アルモンテは3年ぶりの復帰、アキーノはメジャー通算41本塁打の長距離砲で、長年主力として活躍したビシエドも出場が保証される立場ではなくなった。

 スポーツ紙デスクは、中日を来季のダークホースに推す。

「ビシエド以外の外国人野手が機能しなかったのが、貧打の大きな要因だった。アルモンテは中日に在籍していた2018年からの3年間で度重なる故障により、規定打席に到達したのは1シーズンのみだが、通算打率.316とミート能力が高い。アキーノは19年にレッズで1試合3発を含む4試合連続アーチを放って注目を集めた。確実性の低さが課題ですが、日本の野球に適応できれば40本塁打を打てる可能性を秘めている。外野の強肩も大きな魅力です。内外野守れるカリステを含め、助っ人たちがハイレベルな争いを繰り広げて爆発すれば優勝を十分に狙える。投手力はリーグ屈指ですから」

 立浪和義監督が就任し、今季は6年ぶりの最下位に沈んだ。だが、明るい材料もあった。高卒3年目の岡林勇希は142試合出場し、打率.291、24盗塁とリードオフマンとして申し分ない活躍を見せ、最多安打(161本)のタイトルを獲得。外野手でベストナイン、ゴールデングラブ賞にも選出された。投手では高卒2年目の高橋宏斗が19試合登板で6勝7敗、防御率2.47をマーク。最速158キロの快速球にスプリット、カットボールで相手打者をねじ伏せる投球スタイルで、三振奪取能力が高い。116回2/3回を投げてリーグ3位の134奪三振を積み上げた。来季はエース格として期待される。

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