巨人・梶谷隆幸(写真提供・読売ジャイアンツ)
巨人・梶谷隆幸(写真提供・読売ジャイアンツ)

 巨人・梶谷隆幸は育成契約からの完全復活を目指している。

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 今季Bクラスに低迷したチームが巻き返すためには必要不可欠な存在。かつての輝きを取り戻し、リードオフマンに定着することが期待されるが“余力”は残っているのだろうか。

 巨人移籍後は何かに呪われたかのように苦しみ続けた。DeNAからFA移籍1年目の2021年は度重なる故障に悩まされ、10月には腰を手術。わずか61試合の出場にとどまった。今年は怪我からの復活を期すシーズンだったが、腰のリハビリ中だった3月に左膝に痛みを感じ、5月には左膝の半月板手術を受け、早い段階でシーズン絶望に。一軍で試合に出場することなくシーズンを終えた。

「(1年目は)腰痛の影響もあり思ったような結果を残せなかった。責任感が強い選手なので今後のために思い切って腰の手術をした。術後は順調だったが無理をしていたのか、今度は左膝の痛みが出始めた。キャンプ中には新型コロナウイルス感染も重なった。見ていて気の毒なほどでしたが、本人は懸命にリハビリに取り組んでいる」(巨人関係者)

 オフには球団から自由契約を通告されたが、11月30日に育成選手として再契約。「取っていただいて、チームに申し訳ないという思いが強い」と来季への決意を語ったが、育成契約にもかかわらず年俸が2億円ということで疑問の声も上がった。

「育成契約を問題視する声は多い。移籍時に複数年契約を結んだとはいえ、(年俸が)現状維持の2億円は高過ぎるという声もある。巨人は過去にFA補強で失敗した例が多いが、このままでは過去最大の失敗例になる。まさに正念場、崖っぷちです」(野球専門誌編集担当)

 梶谷は島根の開星高から2006年の高校生ドラフト3位で横浜ベイスターズ(現DeNA)に入団し、2014年には39盗塁でタイトルを獲得するなど主力として活躍。2018年以降は怪我の影響で出場試合が減っていたが、2020年には打率.323、19本塁打、53打点、14盗塁の好成績を残し、オフにFAで巨人入りを果たした。

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“復活の余地”はあるのか…