サッカー日本代表の森保一監督
サッカー日本代表の森保一監督

 サッカー日本代表はカタールで行われているワールドカップ(W杯)で国中を興奮の渦に巻き込んだ。初のベスト8進出をかけた決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦に敗れ「新しい景色」を見ることはできなかったが、グループリーグでは強豪のドイツ、スペインを下す、番狂わせを演じた。

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 そして、今大会の躍進により日本サッカー協会は、2018年のロシア大会後からチームを指揮する森保一監督に続投のオファーを出すという報道がされた。これまで日本代表の監督はW杯を節目に基本的には4年おきに代わってきたが、新たに2年の契約延長を提示する方向だという。

 続投に関しては賛否両論あるが、サッカー関係者の間では日本人監督を望む声は多いようだ。

「最近は変化も見られるが、サッカー協会自体が日本人監督を好む傾向はある。仮に外国人監督を招聘する場合でも、国内での実績を重要視する。保守的な国民性の影響もあるのかもしれない。世界を舞台に戦うナショナルチームとしてはあまり良くない傾向かもしれないですが……」(国内サッカー雑誌編集担当)

 代表チームを外国人の監督が指揮することも珍しくないが、多くの外国人監督に共通するのが来日から時間が経ってから代表監督に就任しているということ。1992年に外国人初の代表監督となったハンス・オフト氏は、1982年にコーチとして来日してから10年目に就任。同じくジーコ氏は、1991年に鹿島アントラーズの前身である住友金属に選手として来日し、監督になったのは2002年の日韓W杯後だ。イビチャ・オシム氏も2003年にJリーグのジェフ市原(現千葉)の監督として来日してから4年目となる2006年の就任だった。

「多くの改革が行われているサッカー協会だが、根本には保守的な面も残っている。実績ある外国人監督には強烈なカリスマ性と同時にクセもある。唯我独尊で扱いにくいことも多い。また契約に関する面で面倒なこともある。フィリップ・トルシエ氏やハビエル・アギーレ氏のことがトラウマになっている部分も多少あるのではないか」(国内サッカー雑誌編集担当)

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