パトリック・ハーランさん
パトリック・ハーランさん

「生活保護」の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)。現在では東京都心に邸宅を構え、お金に悩まされずに、家族と楽しく過ごしています。この大逆転の理由を、パックンは「お金を育てる方法」を知っていたから、と語ります。最新刊『パックン式 お金の育て方』では、誰にでもマネできるお金との付き合い方を紹介しています。今回ご紹介するのは、ハーバード卒のパックンが気づいた「経済の鉄則」。経済状況が厳しい今だからこそ、お金を手に入れたいなら知っておきたいパックン式メソッドを、本書から一部を抜粋・再編して大公開します。

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■「不足」があるところに、お金は流れる

 芸能人やスポーツ選手の収入がときどきニュースになります。

 その中には、びっくりするくらい高収入の人がいますよね。

 でも、なぜそんなことになるのか、ちょっと不思議ですよね。

 たくさん稼げるのは、「仕事をしている時間が長いから?」それとも、「大変な苦労をしているから?」はたまた「運が良かったから?」

 たしかにそれらもあるかもしれません。

 でも、僕が最大の理由だと思うのは、「不足の差」です。

 仕事によって「満たせる不足」に違いがあるので、収入にも差がつきます。

 この「不足」は「需要」とも言い換えられます。

 不足があるところにお金が動く。

 これは経済の原則であり、すごく大事なポイントです。

 たとえば、私たちが吸っている空気のことを考えてみましょう。空気は誰にとっても必要なものです。しかし、スキューバダイビングなど以外で、その空気にお金を払っている人はいないですよね?

 空気に誰もお金を払わないのは、空気が不足していないからです。

 誰にとっても十分な空気が、常に世の中にあるなら、お金を払う必要はありません。

 でも、私たちがお金を払っているあらゆるものは、供給量に限りがあります。

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なんで、パックンは「不足」を重視するのか?