「深紅」の佳子さま
「深紅」の佳子さま

 愛子さまに続き、演奏会場に入ってきた佳子さまは「紅」のセットアップ姿。愛子さま、佳子さまがそろって席の前につくと、佳子さまから愛子さまへ「座りましょうか」というようなアイコンタクトがあった。初々しい愛子さまをリードする、7歳年上の佳子さまの姿が垣間見えたが、西出さんは、「日に日に洗練されている」と装いを絶賛する。

「すごくおしゃれですよね。佳子さまは、日に日に洗練されていくのを感じます。今回のお色は着こなすのもなかなか難しい色だと思いますが、豊潤な秋をイメージされた素敵な色合いですね。ボタンとウエストの切り返しのベルト部分が同系色の光沢のある生地でできていて、本当におしゃれ。佳子さまがこういった装いをしてくださることで、みなさんが注目し、ファッションへの意識も高まる気がします。まさにファッションリーダーですね」(西出さん)

 そんな愛子さまと佳子さまの前では、琴や笛などが奏でる伝統的な音色に合わせて優雅な舞が披露された。今回の雅楽鑑賞は、学習院大学文学部日本語日本文学科に通われる愛子さまが、選択授業で日本の伝統芸術に興味を持たれ、自ら出席を希望されたそう。その点にも西出さんは注目する。

「愛子さまも佳子さまも、ネックレスとイヤリングは真珠でセットで付けられていました。これらをセットでつけることは正装のときのマナーの基本です。また、愛子さまは白い手袋を握られていて、雅楽鑑賞とはいえ、ご公務であることで正装をされている。雅楽に興味があるから鑑賞したというだけではないと感じました。しっかり、お立場をわきまえていらっしゃるなと思いました。

 だからといって堅苦しくなく、愛子さまと佳子さまは顔を見合わせてほほ笑まれたりしていましたよね。こうしてお二人がお出ましになることで、同年代の若い方々にも伝統芸能を伝えていきたいという気持ちも感じられました。さらに、白と紅は日本の国旗の色。お二人がそれぞれにこれらのお色の装いをなさったことで、調和や協調など平和へのメッセージを感じとられた方もいらしたのではないでしょうか」(西出さん)

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きらきらした瞳で鑑賞する愛子さま