SEKAI NO OWARI DOME TOUR 2022「Du Gara Di Du」のステージの様子(カメラマン / Yokoyama Masato)
SEKAI NO OWARI DOME TOUR 2022「Du Gara Di Du」のステージの様子(カメラマン / Yokoyama Masato)

 今年6月にリリースした「Habit」が大ヒット。大きな注目を集めているSEKAI NO OWARIが、2022年8月から10月にかけて自身初の4大ドームツアー“SEKAI NO OWARI DOME TOUR 2022「Du Gara Di Du」”を開催した。東京ドーム公演では2日間で8万人を動員。大スケールの舞台セット、エンターテインメント性に溢れた演出とともに、強いメッセージを込めた楽曲を披露した。

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Fukase(カメラマン / Yokoyama Masato)
Fukase(カメラマン / Yokoyama Masato)

  2年前にコロナ禍の影響により中止を余儀なくされたツアーと同名の“Du Gara Di Du”ツアー。まず目を奪われたのは、巨大な遊園地をモチーフにしたセットだ。観覧車、ジェットコースター、メリーゴーランドなどをステージに設置。舞台のスケール、演出を含め、“バンド”の枠を超えたパフォーマンスを繰り広げた。

 2011年のメジャーデビュー直後から、エンターテインメントを志向していたSEKAI NO OWARI。2013年、2014年に富士急ハイランドで行われた公演では、高さ30mに及ぶ巨樹のオブジェを中心にした舞台を実現。2018年の野外ツアー『INSONMIA TRAIN』では、超巨大な列車のオブジェを設置するなど、既存のコンサートの概念を超えるような演出にトライしてきた。今回の“遊園地ステージ”で4人は、自らのエンタメ性をさらに更新してみせた。

■テーマは100年後の未来からみた2022年

 今回のライブコンセプトは、“100年後(2123年)の世界で、2022年(100年前)のアーティストのライブを見る”というもの。観客には「マスク着用」「声出し禁止」などが課せられていたが、それもすべて“100年前の世界のマナーに合わる”という演出として取り入れられていた。

 代表曲「RPG」ではじまったライブは、テーマごとに7つのブロックに分けられて進行。曲間には、ライブを進行する役割を担った虎のキャラクター「ガルル」、パートナーのキャラクター「グルル」が登場し、各テーマに関するMCを繰り広げる。

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森朋之

森朋之

森朋之(もり・ともゆき)/音楽ライター。1990年代の終わりからライターとして活動をはじめ、延べ5000組以上のアーティストのインタビューを担当。ロックバンド、シンガーソングライターからアニソンまで、日本のポピュラーミュージック全般が守備範囲。主な寄稿先に、音楽ナタリー、リアルサウンド、オリコンなど。

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