ヤクルトの高津監督(右)とオリックスの中嶋監督(代表撮影)
ヤクルトの高津監督(右)とオリックスの中嶋監督(代表撮影)

 ヤクルトオリックスが2年連続で激突する日本シリーズが、今月22日から開催される。

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 リーグ連覇を飾った両チームはCSファイナルステージを勝ち抜き、頂上決戦へ。昨年の同シリーズではヤクルトがオリックスを4勝2敗で下した。2年連続日本一を狙うが、その道は容易くない。

 スポーツ紙デスクは、「短期決戦では投手力が重要になってくる。オリックスは2年連続「投手5冠」に輝いた絶対的エース・山本由伸をはじめ、宮城大弥、田嶋大樹、山岡泰輔と先発のコマがそろっている。救援陣もシーズン後半に入り、宇田川優希、山崎颯一郎がセットアッパーで安定した投球を続けていた。一方、ヤクルトで計算できるのは小川泰弘、サイスニードぐらい。CSファイナル3戦目で1カ月ぶりに復帰登板したが、5回3失点と本来の直球のキレではなかった。救援陣も前半戦より状態が落ちている。村上宗隆を中心に強打者はそろっているが、オリックスの方が有利ではないでしょうか」と分析する。

 オリックスは、主砲・杉本裕太郎の復調も明るい材料だ。昨季は本塁打王に輝き、大ブレークしたが、今季は打率.235、15本塁打、51打点。スランプからなかなか抜け出せなかったが、ソフトバンクと対戦したCSファイナルステージで、12日の第1戦で先制の押し出し四球を選ぶなど2安打2打点と勝利に貢献し、翌13日の第2戦も初回に遊撃強襲の同点適時打、同点の5回に左翼席中段へ決勝2ランと大暴れした。シーズンで悔しい思いをしただけに、短期決戦は期する思いが強いだろう。ラオウがシンデレラボーイになれるか。

 ヤクルトは三冠王、日本記録のシーズン56本塁打を達成した4番・村上に注目が集まる。オリックス投手陣の厳しい攻めが予想され、状況によっては勝負を避けられる場面も出てくるだろう。その後を打つ5番・オスナが好調なのが頼もしい。CSファイナルステージ第1戦で初回に先制3ラン、第2戦も2試合連続の2ランと殊勲打を連発し、CSのMVPを獲得。6番以降も中村悠平、サンタナ、長岡秀樹と厄介な打者たちが並ぶ。投手陣に不安を抱えるだけに、強力打線で得点を重ねて試合の主導権を握りたい。

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