LIV移籍組を批判することも多かったローリー・マキロイ
LIV移籍組を批判することも多かったローリー・マキロイ

 9月25日に米国選抜の9連覇で幕を閉じたプレジデンツカップ。今年は大会でのプレー以上にLIVゴルフ組がチームから除外されたことも話題を呼んだ対抗戦となった。松山英樹もメンバー入りした世界選抜は、エース格とみられていた全英王者のキャメロン・スミスらを欠くこととなり、初日から大きく差をつけられる結果となった。

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 2023年は国別対抗戦としてイタリアでライダーカップが開催予定だが、こちらについてもサウジアラビアの“新興ツアー”であるLIVゴルフに参戦している選手はメンバー入りすることができない。当初、欧州選抜のキャプテンを務める予定だったヘンリック・ステンソンは、7月にLIVゴルフに参戦したことで、その座を解任されることとなった。

 また、ライダーカップでシングルマッチ負けなしの圧倒的な成績を残しているベテランのイアン・ポルターもLIVゴルフに参戦していることから選出外となることが決定的だ。

 メジャートーナメント以上にギャラリーが熱狂する唯一無二の大会でもLIVゴルフの影響は色濃く出ているが、発足当時から一貫してNOの立場を貫いているローリー・マキロイは「同じことを100回言ってきたが、LIVゴルフ組は必要ない」とスタンスを崩さない。「(ベテラン中心だったメンバー構成から)再構築が必要な時期だった。いい区切りだったと思う」と言い切った。

 マキロイのようなLIVゴルフへの批判、そしてそれに対するLIVゴルフ組からの反論という"舌戦”は長く続いている。

 タイガー・ウッズも、「LIVゴルフに参戦した選手には賛同できない」と一貫して"反LIVゴルフ”を貫く一人だ。タイガーはLIVゴルフへの出場を「彼らが今の立場を築くための助けとなったもの(PGAツアーや欧州ツアー)に背く行為だ」と一刀両断。「(LIVゴルフのフォーマットでは)泥にまみれてでも練習する必要があるだろうか?」と疑問を呈した。タイガーは、自身にも8億ドル(約1100億円)のオファーがあったが拒否したと伝えられている。

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LIV組とPGA組の“戦い”はいつまで続く?