サッカー日本代表の久保建英
サッカー日本代表の久保建英

 カタールW杯(11月20日開幕)を前にした最後の代表ウィークを終え、本大会出場各国および各代表監督は、いよいよ出場登録メンバー(最大26人)を確定させる。我らが日本代表の“最終戦力”に注目が集まる中、グループリーグE組各国(日本、ドイツ、コスタリカ、スペイン)の力関係を、データサイト『transfermarkt』の「市場価値」から考察したい。※対象の選手は過去1年以内に代表に招集。市場価値は10月4日時点。

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 まずは日本。現在、最も「市場価値」が高い選手は、冨安健洋と鎌田大地の2人で、2200万ユーロ(約31億円)。ともに自己最高額の2500万ユーロからは下落しているが、依然として評価額は高い。以下、3位が南野拓実で1000万ユーロ(約14億円)、4位が久保建英で900万ユーロ(約13億円)。5位の伊東純也が850万ユーロ(約12億円)で続き、上位5選手の合計額は7150万ユーロ(約102億円)にのぼる。これを上位10選手に広げると1億200万ユーロ(約146億円)、さらにW杯カタール大会の登録枠26選手になると1億5190万ユーロ(約216億円)となる。近年はバブル的な価格高騰が目立ち、ひと昔前の時代とは単純比較はできないが、香川真司の最高額が2200万ユーロ、本田圭佑でも2000万ユーロだったことを考えると、現在の日本代表に対する評価はかなり高いものがあると言える。

 だが、その評価額も初戦で激突するドイツの選手たちには到底、敵わない。現在のドイツ人選手の市場価値1位は、チームの心臓であるMFキミッヒと19歳の逸材ムシアラ(ともにバイエルン)で、その額は8000万ユーロ(約115億円)。1人で日本人上位5選手の合計額を上回る。以下、3位タイが19歳のヴィルツ(レヴァークーゼン)と23歳のハヴァーツ(チェルシー)で7000万ユーロ(約100億円)。5位タイにはニャブリとゴレツカ(ともにバイエルン)の6500万ユーロ(約93億円)が入り、上位5選手の合計額は3億6500万ユーロ(約523億円)。上位10選手では6億ユーロ(約859億円)となり、26選手では9億6900万ユーロ(約1388億円)。“若さ”が実力以上に市場価値を上げているとはいえ、単純計算でドイツは日本の約6.5倍の価値がある。

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市場価値的には“2強2弱”