「日経WOMAN」と「AERA」編集長が話すマイルールを、来場者はうなずきながら聞いていた(写真/長谷川拓美)
「日経WOMAN」と「AERA」編集長が話すマイルールを、来場者はうなずきながら聞いていた(写真/長谷川拓美)

 9月23日(金・祝)~25日(日)の3日間、東京ビッグサイト(江東区有明)で「GOOD LIFEフェア2022(主催・朝日新聞社)」が開催された。「様々なモノ・コト・トキを通じて、SDGsを知り、体験し、楽しむ、参加型のフェステイバル」の会場には、約200の出典パートナーが集合。海のごみで万華鏡を作ったり、「いざ」に備える防災体験コーナーで災害への備えを考えたりなど、大人だけでなく子どもも目を輝かせながら参加していた。

 9月24日(土)には、「働く女性が大事にしたい仕事と暮らしの“マイルール”」と題し、あらゆる世代の働く女性を応援する2大雑誌、「日経WOMAN」の藤川明日香編集長と「AERA」の木村恵子編集長が対談した。各編集長の仕事と暮らしのマイルールとは何か? 対談の模様を、お届けする。

*  *  *

「日経WOMAN」と「AERA」は、それぞれ月刊誌と週刊誌という違いはあるが、ともに1988年の創刊であり、来年は創刊35周年を迎える。

「日経WOMAN」の藤川明日香編集長は、日経BPに24歳で入社。大学では建築を学んでいたが、メディアに興味があった。「日経アーキテクチュア」編集部に配属となった際は、中国の北京と上海に1人で取材に行き、現地で活躍している日本人建築家などを取材し記事を掲載したことも。その後、生活情報を扱う雑誌の創刊チームの一員となったときに、今まで出会ってこなかったタイプのカメラマンやインテリアスタイリストたちとのクリエイティブな仕事に刺激を受けたという。

藤川:そのときに「すごく気持ちが動いた」んです。その後「日経WOMAN」編集部に異動し、普通に働く女性たちがどういうことを考えているのかに興味を持ちました。取材をしてみると、悩みがキャリアの話だったり、人生の話だったりする。等身大の働く女性たちが考えていることや、試行錯誤していることにとても共感し、みんながんばっているんだと強く感じましたね。

 その後、「日経WOMAN」の副編集長になり、編集長になって5年目だ。

藤川:編集長としての仕事に慣れてはきました。でも、自分の中の悩みが大きくなったときには、友人のコーチングに助けられています。1番辛い時期は、月1回ぐらいでコーチングをしてもらい、私の悩みをひも解いてもらっていたんです。

 印象的だったのが、「毎月、一定の部数を売らなきゃいけないといったストレスやプレッシャーが大きすぎて、本当にきつい」と話したら、友人から返ってきた言葉が「目標部数を達成できないことは、あなたの価値とは関係ないよね」でした。それが本当に、救いの言葉になりましたね。「たくさん売れる雑誌を作れない私に価値がないわけではない。それとこれとは、別な話だ」と。

次のページ