「実力派女優の黒木華さんも松さんに憧れていると取材で明かしています。彼女が学生時代に、松さんの出演舞台『贋作 罪と罰』を観劇して以来のファンだそうです。当時、演劇部に所属していた黒木さんはその舞台を見て『この人は何なんだ!』と心を打たれたそうです。実際に会って仕事をしても本当に魅力的だったそうで、女優としてはもちろん、その人柄のすばらしさにも触れていました」(同)

 そうそうたる若手女優から憧れのまなざしを向けられている松だが、男性陣も彼女の“かっこよさ”に圧倒されているようだ。

 一緒にソバを食べたときのエピソードを披露したのは俳優の森山未来(「TOKIOカケル」フジテレビ系・21年11月3日)。「キュンとするしぐさ」について問われた際、「ご飯の食べ方がかっこいい女性、すごい好きかも」とし、松とソバを食べに行ったときを回想。「松たか子さんのソバの食い方よりかっこいいソバの食い方をする人、僕は今まで見たことない」と話し、「(つゆを)ほんとにちょっとしかつけず、ザッザッザッていっちゃう」とその食べっぷりの潔さに触れた。本人に伝えると「『あ、そう?』と言って」と、リアクションの男前さについても絶賛していた。

■ゴダール映画のアンナ・カリーナのよう

「年上である役所広司さんも『なんて華のある女優さんなんだ』と思ったことがあると、映画の完成披露試写会で話していたことがあります。『母としても妻としてもどんどん女性として豊かになってきている感じがした』とベタ褒め状態でした。お嬢様として育ってきたことは周知の事実ですが、その上品さとサバサバ感の絶妙さが、男女を問わず人気がある秘訣ではないでしょうか。前に出過ぎない感じも、長年この世界で活躍している理由かもしれません」(同)

 昨年は主演ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)が話題となるなど、第一線で活躍し続ける松。11月11日からは沢田研二主演の映画「土を喰らう十二ヵ月」で恋人役を演じているが、中江裕司監督は「ゴダールの映画のアンナ・カリーナみたいで本当にチャーミング」と評価。さらに来年4月には、父・松本白鸚が半世紀以上にわたり演じてきたミュージカルの名作「ラ・マンチャの男」のファイナル公演への出演も決まっている。松自身、女優を目指すきっかけとなったという同舞台に多くの人の注目が集まることだろう。

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自然と漂う気品とナチュラルさ