フライブルクの堂安律(ロイター/アフロ)
フライブルクの堂安律(ロイター/アフロ)

 2カ月後に迫ったカタール・ワールドカップへ向け、日本代表に選出されることが予想される海外組の調子はどうなっているのか。欧州各国リーグの新シーズンが開幕して約1カ月が経ったが、パフォーマンスなどが“気になる”4選手をピックアップして現状を紹介したい。

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■鎌田大地(フランクフルト)

 昨季のヨーロッパリーグで5ゴールを奪い、フランクフルトを42年ぶりの優勝に導いた鎌田大地。今夏は去就も大きな話題となったが、プレシーズンから地元メディアも絶賛していたように最高のコンディションでシーズンイン。ブンデスリーガ最初の6試合で4ゴール4アシスト、さらに自身初挑戦のチャンピオンズリーグの舞台ではグループリーグ第2節でマン・オブ・ザ・マッチに輝くなど、キャリア最高のパフォーマンスを継続している。

 今季はフランクフルトで中盤底にポジションを落とすことも増えたが(オリヴァー・グラスナー監督曰く、4-3-3のインサイドハーフに求める役割と同じ模様)、相手守備ライン間で受ける技術やそこからの反転、前方のスペースに飛び込む眼と、チームが彼の長所を存分に生かす設計に。だからこそ、昨季を上回るペースでのゴール関与数をマークすることができている。

 懸念された守備面でも、プレッシングでの的確なポジショニングやコースを消す技術等、ここまで穴がそれほど目立つこともない。プレーする姿からも自信が満ち溢れている。新境地を開拓し始めていると言ってもいいだろう。カタール・ワールドカップへ向けて最高のスタートを切ったことは間違いなく、過密日程の中でコンディションに気を配りながらも現在のハイパフォーマンスを継続したい。


■堂安律(フライブルク)

 オランダの名門PSV加入初年度は苦しみ(本人も「最悪のシーズン」と認めている)、翌年にレンタルされたビーレフェルトで自信を取り戻し、昨季はレンタルバックしてリーグ戦8ゴールをマーク。そして今夏、選手として一回り成長してブンデスリーガの舞台へと戻ってきた。名将クリスティアン・シュトライヒの下で近年躍進するフライブルクにおいて、最初の公式戦9試合で4ゴールをマーク。さらにそのうち2つが決勝点と、抜群の勝負強さを発揮している。

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怪我の状態が気になる代表選手は?