チャレンジャーズからは、多くの面でサンズを意識しているのが伝わってきた。お互いの存在が気になる者同士の対戦がヒートアップするのは間違いない。

 NPBの巨人vs阪神MLBのヤンキースvsレッドソックス、サッカーのブラジルvsアルゼンチン……。

 スポーツにおける因縁対決は、多くの人々の熱狂を生み出す。チャレンジャーズとサンズの戦いは、そうなっていく可能性を感じさせる。

「彼らの足音は確実に聞こえてきており、今や互角と認識しています。しかし我々が持っている力を100%出し切れば、勝利が見えてくるはず。そのためにも1つずつ前進しなければいけません」(鍜次GM)

 チャレンジャーズのSUPER昇格1年目シーズンが幕を開ける。トップリーグ強豪チームとの対戦が待ち構えており、タフなシーズンになるのは間違いない。目先の戦い1つずつにフォーカスすることで、最終戦で組まれたサンズ戦での勝利、そしてプレーオフ進出も近づいてくる。

 11月6日、福岡県・久留米での対戦を両チームがどのような形で迎えるのか、今から楽しみである。『遺恨試合』と言って良いほどの両者の関係性は、今後、リーグ活性化の起爆剤にもなりそうだ。(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。