港カヲル(皆川猿時)は結成当初から“永遠の46歳”という設定だが、皆川さんは現在52歳(撮影/写真映像部・高野楓菜)
港カヲル(皆川猿時)は結成当初から“永遠の46歳”という設定だが、皆川さんは現在52歳(撮影/写真映像部・高野楓菜)

「いちばん楽しいのはやっぱりライブの本番ですね。“港カヲル”は“永遠の46歳”という設定なんですけど、実際の年齢は52歳。だんだん現役感がなくなる世代だけど、人前で歌ったり踊ったりして、お客さんが笑ってると、“あれ? もしかしてモテちゃってる?”ってカン違いできるんですよ(笑)」(港カヲル/皆川猿時)

 2020年は“バンド結成25周年”を記念した活動を行う予定だったが、コロナの影響ですべて中止に。それでも忙しい合間を縫ってレコーディングを続け、2020年年末にアルバム「神々のアルバム」を発表した。その直後、ライブができないことを逆手に取り、バンド解散を宣言。そして2022年1月には東京・中野サンプラザで再結成ライブを行った。

■メンバー間でLINEのやりとりも

「解散した後、メンバーでグループLINEをはじめたんです。むしろ密に連絡を取るようになって、「最近、何やってんの?」って近況を報告し合ったり(笑)。再結成ライブに関しては、まず、メンバーにやりたい曲を送って、それをもとにセットリストを作りました。3年半ぶりのライブだし、ホール公演も久しぶりだったから、ある程度余裕を持って準備に取り掛かって。みんな忙しいから、リハーサルはメンバーが揃ったり揃わなかったりでしたけど、“こういうスケジュールでリハをやれば、ちゃんとライブが出来る”ということがようやくわかりました」(暴動/宮藤官九郎)

「解散してから仲良くなるって、おかしな話ですよね。しかもオジサンばかりなのに(笑)」(港カヲル/皆川猿時)

 ライブが行われた今年の1月は、コロナの“第6波”の真っ最中だったこともあり、「万全の対策をしてました」(港カヲル)とうい。“マスク着用・声出し禁止”のライブはメンバーにとっても強く印象に残っているようだ。

「『本当にライブやって大丈夫?』という雰囲気もあったし、『観たいけど、今回はやめておきます』というお客さんもいたと思います。グループ魂は基本的にずっとフザけてるんですけど、だからこそ、感染対策はきっちりやらないといけないなと。本番前は不安もあったけど、我々がステージに上がると、お客さんがバーッと立ち上がって、楽しんでくれて。『やっとライブをやれるようになってよかった』とお互いに感じてた気がしますね。だからドラムの石鹸(三宅弘城)なんて泣いちゃったんでしょうね。最初の3曲で泣いちゃったんですよ。感極まるのが早すぎるけど(笑)」(暴動/宮藤官九郎)

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ライブBlu-rayには台本も掲載