登録者数132万人の人気YouTuber「きりたんぽ」さんが、登録者数653万人の「東海オンエア」のメンバー、てつやさんとのキス動画について言及しました。

【写真】YouTubeチャンネルの閉鎖を発表した人気タレント

 動画は4年以上前のものだそうですが、きりたんぽさんには、多くのコメントが寄せられ、中には殺害予告や誹謗中傷や侮辱のコメントが寄せられるなどの事態になりました。彼女は精神的なダメージを受け、突発性難聴と診断され、当面のYouTube活動を自粛することにしたそうです。

 攻撃的なコメントをしたのが、てつやさんのファンか、きりたんぽさんのファンなのかは不明ですが、非常に強い関心を寄せる「ファン」は、一転すると攻撃性の強いアンチにもなりえます。顔出ししているYouTuberは、このような危険性とは常に隣り合わせの状態にあります。一方で、アイドルでもないYouTuberが恋愛したり、過去の交際が判明したとして、ファンに対して誠意がない行動だと言えるのか、という疑問もあります。

 Vtuberやライバーを含め、インフルエンサーやYouTuberを「推し」ている熱心なファンが増えています。推しを支える活動を「推し活」と呼び、投げ銭やスパチャをしたり、グッズを購入したり、ライブに赴くなどの様々な行動をします。程度は様々ですが、時間やお金や手間をかけて応援する方々も多くいます。このコラムを読むみなさんにも、「推し」がいるかもしれませんし、誰かを夢中で応援できることは、非常に楽しいことだと思います。

 一方で、熱心なファンは「推し」に対して強い理想のイメージを抱いているケースもあるため、Vtuberや歌い手の恋愛やプライベートでの交際が発覚すると炎上します。アイドルのスキャンダルに似た構図ですが、インターネットを中心に活動するインフルエンサーの場合、炎上した時のダメージも非常に大きいです。YouTuberもアイドルも、中身は同じ人間であり、若い男性や女性であれば、恋愛をすることも当然あるのが普通です。その交際行為が犯罪でなければ、プライベートな部分まで追求して責めたてるのは、ファンのあり方として正しいと言えるのか不明です。YouTuberも演者として、仕事の時間はファンの理想の姿を演じますが、彼らのプライベートまでファンの気持ちで支配するのは、酷な行為とも言えます。プライベートまで追求し、「裏切られた」と幻滅するのは、ファンにとっても演者にとってもメリットがありません。

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なーちゃん

なーちゃん

なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数209万人、総再生回数13億回(2019年10月時点)を誇る。

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