松本若菜
松本若菜

 7月8日からスタートした「復讐の未亡人」(テレビ東京系)が今季注目のドラマになりそうだ。夫を自殺に追い込まれた妻が、別人となって夫の会社に潜入し復讐を果たしていくサスペンスドラマだが、注目の女優・女優の松本若菜(38)が主演を務めているからだ。彼女にとって、本作がドラマ初主演となる。

【写真】「未亡人」となった松本若菜の妖艶なショット

 松本といえば、6月末に最終回を迎えたドラマ「やんごとなき一族」(フジテレビ系)での怪演が話題になったばかり。主人公を徹底的にいじめる役柄なのだが、顔芸やコミカルな振る舞いだけでなく替え歌まで披露。ヒロインを食ってしまうほどの存在感を放ち、SNS上では「クセツヨ演技にどハマりした」「演技が最高すぎて大好き」と称賛の声があふれた。

 これまで知名度は高くなかった松本だが、実は今年が女優デビュー15周年。鳥取県出身で、高校生のとき芸能事務所にスカウトされるも断り、その後、地元企業に就職していた。しかし、22歳で芸能界入りを決意し上京。アルバイトをしながら演技を学んだという。

「女優デビューは2007年放送の佐藤健主演ドラマ『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)で、佐藤の姉役を演じました。その後、女優としてはNHK大河や『科捜研の女』『相棒』など人気ドラマにも出ているんですが、1話もしくは数話だけの出演という形が多かった。それより、彼女を有名にしたのはアルバイトのエピソードでしょう。彼女が『ルミネtheよしもと』近くのウナギ屋で働いていた頃、美しすぎる店員がいるということで芸人たちがこぞって店に運んだという話です。当時、『さんま御殿』にも呼ばれ、一躍有名になりました」(テレビ情報誌の編集者)

 長い下積みを経て、アラフォーでつかんだ主役。本人がインタビューでたびたび明かしている「週8アルバイト」時代から、ここまでブレークした要因は何なのか。

「徐々にステップアップしていった印象です。2017年公開の映画『愚行録』で一家殺人事件の被害者である妻役を演じ、第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞した後から、目立つ役が増えました。その後、同年放送の『コウノドリ』シーズン2でのシングルマザーの産科医役が話題となり、2020年放送の『私の家政夫ナギサさん』では、仕事に没頭するあまり、心身ともに疲れ果て泣きながら退職してしまうMRを熱演。今年は『ミステリと言う勿れ』の第11話と最終話に登場したクールで硬派な女刑事役も好評でしたし、『金魚妻』では眞島秀和と濃厚なラブシーンを演じるなど、人気作でも大きなインパクトを残しています」(同)

 過去作品を振り返ると、さまざまな役柄を違和感なく演じている松本。それだけ確かな演技力を持っているということだろう。

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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