中日の福留孝介
中日の福留孝介

 ペナントレースが折り返しを迎え、勝負の夏場に向かう。セ・リーグはヤクルトが2位の巨人以下に大差をつけて独走。パリーグは新庄剛志監督ことBIGBOSS率いる日本ハムが最下位に沈んでいるが、残りの5球団は混戦状態になっている。

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 その中で、結果を出していないベテランたちも正念場を迎えている。中日・福留孝介は開幕から25打席無安打と打撃不振に。3月25日の巨人戦に44歳10カ月で史上最年長の開幕スタメンを飾ったが4打数無安打に終わり、その後は「代打の切り札」として期待されたが安打が出ない。5月26日の西武戦で右翼戦に適時二塁打を放ち、26打席目で今季初安打をマークしたが直球に振り遅れる場面が目立ち、打率.043、0本塁打、3打点。交流戦が終了した6月13日に登録抹消された。

「代打はスタメンと違って1試合4打席回ってくるわけではないので、アジャストするのが難しい。立浪監督も現役時代の晩年に代打を経験しているので福留の状況を理解していたと思います。1本の安打が出れば状態が良くなることを期待したが、そうはならなかった。我慢して起用し続けてきただけにファーム降格の持つ意味合いは大きい。日米通算2450安打をマークし、日本球界でも1952安打の大打者ですが正念場を迎えていると思います」(スポーツ紙記者)

 ソフトバンクの黄金時代を支えてきた松田宣浩も苦境を迎えている。昨年は115試合出場で打率.234、14本塁打、47打点。9年連続2ケタ本塁打は達成したが、打撃の状態が上がらず、勝負どころの夏場以降にスタメンから外れることが多かった。14年以来7年ぶりに規定打席に届かず、オフの契約更改では4億5000万円から減額制限の40%を超える3億円ダウンの年俸1億5000万円でサインした。復活を誓ったプロ17年目の今季だが、27試合出場で打率.186、0本塁打、5打点。長年守っていた三塁の定位置は牧原大成、野村勇、周東佑京がスタメン出場し、一塁での守備機会が増えたが自慢の打撃がふるわない。シーズン30本塁打を3度マークするなど通算301本塁打を記録しているが、今年はまだ1本もアーチを放っていない。目標とする通算2000安打まで176安打に迫っているが、現在の状況では達成が厳しくなっている。若手が台頭する中で、意地をみせられるか。

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