ラウンド中にキャディを解雇したこともあるロバート・アレンビー(写真/gettyimages)
ラウンド中にキャディを解雇したこともあるロバート・アレンビー(写真/gettyimages)

 6月26日まで千葉県のカメリアヒルズCCで行われた国内ゴルフ女子ツアーのアース・モンダミンカップで、26歳の木村彩子が初優勝を飾った。しかし、その週で最も大きな話題となったのは、木村が最終日に6打差をひっくり返した大逆転劇ではなく、初日に発生したトラブルとなってしまった。

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 そのトラブルは23日の第1ラウンドで起こった。大西葵とそのキャディを務める大江順一氏が前半17番をプレー中に、ミスショット後の対応を巡って口論。18番のティーショットの後、大西がキャディの交代を求める事態が発生した。

 当初は大江氏の"職場放棄”などとも報じられたが、その後に大西から交代を告げられたという話もあり、情報が錯綜。JLPGAも「現在調査中」と話すにとどまっており、今後の展開に注目が集まる。

 ゴルファーとキャディといえば、松山英樹と進藤大典の名コンビにように、ゴルフバッグを担いで18ホールをともにするだけでなく、グリーンの傾斜や風を読んだり、最適な攻め方を一緒に模索し、ゴルファーの様子を見ながら随時キャディがアドバイスを送っているイメージがある。しかし、海外に目を向けると、今回の件のようにゴルファーとキャディの関係がラウンド中に壊れてしまうケースも見受けられる。

 2019年の全米オープン。メジャー通算3勝のジョーダン・スピースは、キャディのマイケル・グレラーにひどい言葉を投げかけたのがテレビ中継に乗ってしまい批判の的となった。ペブルビーチの8番パー4で、ショットを池に入れてしまったスピースは、次に打ったボールもグリーンをオーバー。呆れた様子で「2球連続でパーフェクトだよ、マイケル。1つは池に入って、1つはグリーンオーバーだ」というコメントがテレビ中継で放送されてしまったのだ。

 わかりやすい皮肉をキャディにぶつけてしまったスピースは、好青年のイメージが強かっただけに視聴者から批判の声が出ることとなった。しかし、幸い二人の間に亀裂が入ることはなく、今もコンビは継続している。

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ゴルフ界を騒がせた選手とキャディの“揉め事”