カブスの鈴木誠也(写真/gettyimages)
カブスの鈴木誠也(写真/gettyimages)

 5月30日(現地時間:以下同)、鈴木誠也(シカゴ・カブス)の負傷者リスト入りが発表された。鈴木の負傷者リスト入りの報は、多くの現地メディアにも衝撃を与えた。『NBCスポーツ』や『CBSスポーツ』、『ESPN』といった大手メディアは速報を出し、スポーツメディア『クラッチ・ポイント』は、「鈴木誠也のけがの続報はカブスに残忍な打撃を与えた」という見出しで、その深刻さを伝えている。

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 発端は5月26日の敵地でのシンシナティ・レッズ戦。3回に二盗を試みた鈴木は、相手の送球を避けた際に塁に頭から滑り込みベースに左薬指を突き指。盗塁は成功したが、激痛でしばらく起き上がることもできず、4回の守備から途中交代。試合後の検査で、左薬指捻挫という診断を受けた鈴木は、試合後「バットも握れなかった」と、痛みの度合いを明かした。その後、鈴木は大事をとって28日から2試合欠場するも、30日に10日間の負傷者リストに入った。

 カブスの公式発表によれば、鈴木の負傷者リスト入りは5月27日から適用とされ、最短で6月6日に復帰可能になる。鈴木は負傷後もチームに帯同し、マシン打撃などの練習に参加している。カブスのデビッド・ロス監督は、「腫れはかなり良くなったようだ」と話し、「長引かないことを願いたい」と早期復帰に期待を寄せた。

 しかし、鈴木の患部は良い状態にあるとは言い難い。負傷から3日後に負傷者リスト入りしたことが何よりの証拠だろう。地元紙『シカゴ・トリビューン』は30日、「カブスは鈴木が捻挫した左薬指の回復を可能な限り待った。しかし、月曜日(30日)の試合前の練習後、良い状態にはなかった」と報じた。また、翌31日にはカブス地元紙『シカゴ・サンタイムズ』は「鈴木はボールを打つこと、捕球することに不快感を感じていると話している」と伝えている。さらに鈴木も31日、患部の状態を次のように説明している。

「じん帯が伸び、内出血もしていて、グローブをはめても痛いし、髪を洗っていても痛い」

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